白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2023年夏アニメ 土曜日編2

聖者無双~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~ 第1話「治療士ギルド」

 何か絵に描いたようなテンプレ通りの作品が来たぞ。と思っていたら、お約束通りなろう系か。毎日ややブラック目の環境で営業に奔走していた主人公が、警官襲撃して銃を奪った馬鹿の流れ弾で命を落とし、ご都合主義的に神にファンタジー世界に転生されるられるという。もうこの流れってあまりにテンプレ通りだから、冒頭から「私はお約束のテンプレ通りでこの世界に転生した」の一言で良いような気さえする・・・というか、今までにそれに近い強い作品もあったような。確か「社畜だった俺は、何だかんだでこの世界に転生することとなった」の一言で終わらせた作品の記憶が・・・何かは忘れたが。

     
コミックが出ているようです

 で、主人公はこの世界に治療士として転生したと。どうやら治療士は比較的珍重される職業らしい。しかもいきなり美人の有力者に助けられて、治療士としての第一歩を歩き始めるというご都合主義的超幸運。ちなみに本作ではこのご都合主義の言い訳のために、主人公に豪運なるスキルを持たせており、ご都合主義的展開はすべてこの豪運のおかげと言うことにしている・・・言い訳くせぇ。

 

 

 とりあえず治療士の素質はあるものの、何の訓練も受けてないからヒールも出来ないということで、本人が選んだのは独学の道。どうやら一番大変なルートらしく、受付のお姉さんに「これを選ぶなんて本当に無知」と腹の中で馬鹿にされていたが、その割にはそんなに大変そうな独学には見えんかったな。試験前日の一夜漬けの方がキツそうだ。とりあえず3日間コースでヒールだけは使えるようになったと。

 そうなったところでやや強面の冒険者の兄ちゃんたちと再会。そこにこれまたご都合主義的に彼らの仲間が重傷状態で帰ってきて・・・いきなり活躍のチャンス到来という超ご都合主義展開。今回はここで終わりだが、普通ならとりあえずこれを回復させて、強面兄ちゃんには恩を売り、彼自体は名を上げるって展開だろうな。

 と言うわけで、あまりにテンプレ通り過ぎる作品で、特別な面白味は皆無だな。今期は作品数も多いし、これは即オチで問題なさそうだな。

 

 

七つの魔剣が支配する 第2話「魔法剣(ソードアーツ)」

 前回に裏で匂わせていたドロドロした設定がいよいよ表に出てきたか。またメインキャラたちの怪しい設定も乱れ飛びだした模様。

     
コミックは7巻まで出ている模様

 ナナオは明らかに精神構造がおかしく、無邪気に命のやりとりをしようとするバーサーカーでもある。またいわゆる侍の精神構造を極端にデフォルメしたもので、西洋人から見た日本の侍みたいなイメージ。実際の侍はもっと自身が生き残ることを考えており、ここまで無意味に命を捨てようとはしない。

 

 

 で、主人公のオリバーはそういうナナオの行動にかなりの怒りを感じている模様。なお明らかに彼は何か裏の目的があって学園に潜入しているというような立場のようだ。この学園に対してもオリバーとミシェーラだけは何やら事情に通じている模様。ミシェーラの場合は何やら名家のお嬢のようだから、その辺りの生育環境も影響していると言うことなんだろう。

 そしてやっぱり何かと動物愛護精神が強すぎるカティが台風の目になりそうな気配が漂っています。恐らく動物たちを見捨てることが出来ない彼女が、何らかの陰謀や事件に巻き込まれて、他の面々も彼女を助けるために必然的に巻き込まれると。そして暴走しそうになるナナオを引き留めるのがオリバーの役割か、そしてそういう事件をくぐり抜けている内にオリバーが目指している目的の核心に近づいていくと・・・。

 まあそういうお約束展開は想像つくんだが、この作品、果たして1クールでオチが付くんだろうか。何か途中の話が何も決着つかない段階で放り出すパターンのような嫌な予感がする。

 

 

スプリガン 第2話「炎蛇(後編)」

 やっぱり基本的に古いタイプの作品ですね。主人公の活躍を真っ正面から描いているわ。正直なところ古い人間である私にはこういう古いタイプの作品の方が安心して見ていられる。

     
コミック自体は結構古典作品の雰囲気がある

 主人公を襲撃したのはつむじ風の技を使う怪しい男。結局はこいつが今回の騒動の黒幕と言うことだったようですが、「ジャイアントロボ」に登場した素晴らしきヒィッツカラルドの親戚か何かだろうか? 彼の目的は富士の炎蛇を支配下に置くことで、圧倒的な力を手にしてこの世は俺のもの・・・というかなり正統派なあれな奴のようです。

 

 

 で、大体モロバレだったけど、理恵が探していた御神苗優ってのが主人公だったか。それにしても再会した時に全く気づいていないってことは、記憶がかなりうろ覚えになっていたってことか。ところで彼女、あのヤバ親父に拉致されて炎蛇の制御法を解読するように要求された時、健気に拒絶してたけど、その後すぐに炎蛇が復活してるから結局は脅しに屈したってことか。しかしあの宝玉か何かで制御できるってかなり安直な方法だった。しかもオッサンをぶっ殺した後は、主人公がさっさと炎蛇鎮めてしまってるから、使いこなしも特にノウハウはなかった模様

 で、主人公がオッサン倒すために使ったのが、あの謎のゴールドカードか。「出かける時は忘れずに」って奴だな。最強ゴールドカードでオッサンの伝家の宝刀を呆気なく砕いてしまって、まさかの展開にあわあわなってるオッサンは、そのまま哀れ溶岩の中に。まあ呆気ないこと。あの後に「こんな万一の事故も、アメックスのゴールドカードなら買い物保証で元通りに」というCM入れたら似合いそうだな。

 まあ終始一貫コテコテの古いタイプのお約束展開で、正直なところ「安心して見ていられる」内容だったな。古い人間には古いタイプの作品の方がやっぱり相性が良いのかな。

 

 

AIの遺電子 第2話「成長限界」

 人間と外観上はほとんど変わらないヒューマノイドが人類と共存している社会を描いた、いかにも今時の未来志向の作品・・・って思ってたんだが、今回の内容ってコテコテの古いタイプの話で、そもそもヒューマノイド設定が完全に無意味なんだが。

     
これもコミックが出ているらしい

 元々この作品のヒューマノイドの存在って意味不明なところがあるんだよな。人間とは区別が付かないぐらいソックリなのは良いとして、身体能力も人間並み、さらには成長や老化もする。そして人間同様に確固たる自我を有している・・・ってそれって単に生殖能力を持たない新しい人類を作りだしただけなんだよな。それって確かに技術としてはすごいけど、そもそもそんなもの開発する必要があるのか?って代物なんだよな。

 

 

 そもそも普通はそこまで人間に近い人口生命体を作り出すんなら、目的はいわゆる奴隷労働力にするか、使い捨ての兵隊にするかってのが普通の設定。そういうのでなくて、普通に人類と溶け込んで、しかも自我を持っている(ということは、人間の命令に盲目的に従う存在ではない)って、存在の意味自体が不明なんだよな。ましてや普通に成長して老化するなんて性質は付与するべき意味がない。

 第1話見ていた時に感じていた違和感がここに来て炸裂したな。まだ第1話はヒューマノイド特有の記憶のバックアップという人間には不可能なテーマだったから意味があったが、今回なんてヒューマノイド設定完全にすっ飛ばしたら、普通のスポ根青春ドラマだから。しかも内容的にはかなり古いタイプの。正直なところ「いやいや、この作品でやるべきことじゃないでしょ」と言いたくなった。どちらかと言えば浪花節展開する可能性のある作品だとは思っていたが、あまりこういう与太話が続くようなら落ちるかも。

 

 

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