AIの遺電子　第3話「心の在処」第4話「4つのケース」

思っていたよりもかなり話が浅い

　うーん、ヒューマノイドに纏わるエピソードを描く中で、人間とは何か、ココロとは何かといったテーマを描いていく作品・・・だと思っていたんだが、どうにもこうにも思っていたよりも随分浅い話だな。

これもコミックが出ているらしい

　第3話はまだいくらかそういうテーマに触れていたが、結局のところは大して中身がないままに流れてしまったし、第4話に至ってはただの与太話だからな・・・。そして以前にも言ったけど、新しい内容を扱っているように見えて、その実は中身がかなり古臭くもある。正直なところ大上段に掲げたかに思えていたテーマが完全にスベっている。

ドラマに全く切り込みがないから退屈

　第3話なんかは、確かにコンピュータとかが発達してきたら、プログラムで組まれた自動応答なんかも段々と人間の反応と区別が付かなくなってきて、そうなってきたら人間と同じように心を持っていると言っても良いんじゃないかっているテーマは一応ある。まあ人間なんかも実は自動プログラムされた応答の集積が自我とか心と言われるものではという話があるが。ただそういうテーマをしっかりと持ってくるかと思ったら、結局は結論も掘り下げもないままに放り出して終わってしまった。

　第4話に至っては何? 非合法エロゲにハマっていた隠れキモオタが、彼女にそのことがバレてしまって見事に振られてしまいましたというだけの内容か? もうこうなりゃ100％純然たる与太話。また女狂いのヒューマノイドが、彼女とのトラブルを防ぐために煩悩をカットする賢者スイッチを付けたと思ったら、そのことが二人の関係に刺激を無くしてしまって分かれる羽目にっていうお笑い。まあこういう変なカップルも実際にいるけどね。実際に彼氏の浮気が嫌だと言いつつ、なぜか浮気性の男にしか惹かれない女ってのもいるから。だけど「だから何?」って感じ。ショート与太ストーリーのオムニバスだけど「中身薄っ!」ってのが本音。

　と言うわけで、正直ここまで来てかなり面白くないなという印象が強まってきた。4話まで付き合ったけど、次回もこの調子で行くんだったら落ちるかも。