今年の夏アニメも2週目に突入です。例によってBS11を中心にその他を加えてチェックしていく予定ですが、やっぱり土曜日の晩には放送が多いのか、日曜作品が異様に増えてます。もっともこの内で最後まで残るのは何作かは分かりませんが。
魔法科高校の優等生 第2話「ご一緒してもいいですか?」
今回は実質的にほのかが主人公の回。要は元作の最初の頃を視点を変えて繰り返しているというところ。まあ元作自体が一番面白かったのは高校入学最初の頃のエピソードだから、そこを振り返るというのは分かる。それと本作の主旨が元作であまり描かれていない女性キャラを中心にするつもりだろうということも分かる。特に元作でもほのかと雫は途中から唐突に登場した感が強かったから、彼女たちのキャラの説明を加えたいのだろう。
ただ今回を見ていると一番気になったのが、本作におけるライフラインといって良いだろうキャラ作画に時々ブレがあったこと。本作の主旨を考えると、恐らくそれこそが一番最低限の重要要素だろう(私はそもそもはそういうアニメは嫌いだが)。そこのところに問題が出るようだと、後の要素も今後かなり不安ではある。
ヒロインを初めとして、時々妄想全開で突っ走るのは元作ではなかった趣向だから、恐らくスピンオフである本作の手軽さから来る新趣向なんだろう。まあストーリーがそういう方向を目指すというのは何となく理解は出来る。ただ私的にはかなり退屈しそうな雰囲気である。
ぼくたちのリメイク 第2話「10年前に戻ってきて」
3分間の映画製作の課題を与えられ、シェアハウスきたむらの面々が分業して事に当たるという展開。そこで各キャラの特技が見えると共に、彼らがチームとして一つになっていく過程を描くということになるんだろう。
また主人公が、自分が今まで人生の課題から逃げてきたということを感じ、今度はそれを克服しようと考えるようになるというのは、この手のタイムバックものには絶対不可欠の「積極的なやり直し」という展開。まあ人生10年前からやり直したが、結局は同じルートを辿って同じ結果に行き着きましたでは作品として成立しないから当然ではある。
今回垣間見えたのが、貫之が典型的なクリエイター気質というか、なかなか面倒そうなタイプであること(笑)。それとやはり最初から垣間見えていたが、本作の主人公は自身では自覚があまりないようであるが、実のところはかなり有能であると言うこと。その辺りはいわゆるヒキニートが転生しただけで無双能力を獲得するという作品とは違う。
今後の展開としては彼らの青春群像ものという要素もあるだろうが、制作その他の業界裏側もの要素が登場していく作品となりそうな予感である。ただそうなればなるほど、そもそもの主人公が10年前からやり直したという設定の意味が希薄にはなるが。
D_CIDE TRAUMEREI THE ANIMATION 第1話
子供の頃に謎の事件で兄を失った少年が、高校生になってから異世界が絡むかと思われる事件に巻き込まれ、その中で自らの能力に覚醒する。そしてどうやらその世界自体が兄を失った事件に絡んでいると思われて・・・という典型的すぎるお約束なパターンの異次元戦闘もののようである。どうも今後キャラがゾロゾロと増えそうな予感があると思えば、これもゲーム原作らしい。
とりあえず第1話としてはお約束の展開をパターン通りに踏んでいたので、ストーリー的にはこれという破綻はない。戦闘シーンなども今時らしくCG作画を使用してスピーディーに描いている。作品全体が今時のCGテイスト全開なのでその辺りが好き嫌いが分かれるだろうが、私の世代のようなセルアニメ全盛時代を体験していない今時の視聴者の場合は、むしろこういう絵柄の方が自然なんだろう。
今後どういう展開をするのかは不明だが、何となく各人がその能力を活かして異世界の異形の化け物を倒すという「浅い」話になりそうな予感がプンプン。まあその過程で主人公らの成長はある程度あるんだろうが、今からおおよその展開は予測が付く。というわけで最後までフォローするかはかなり怪しい。早ければ次回で落ちるかも。
現実主義勇者の王国再建記 第2話「まず勇者より始めよ」
異世界に転生した主人公はチート能力を得るというのがお約束だが、主人公が得た能力は物に自身の人格をやどらせた分身を作る能力で、これでとりあえず自分の能力を宿らせたペンを3つ作って、事務屋の人材不足を解消。ガタガタになった国を再建するのに国王一人ではどうにもならないという根本的問題をご都合主義的に一部解決した(笑)。
もっともそれだけではまだまだ人材不足であることはどうしようもないので、いよいよ広く全土から人材を募集するってのが今回。まあ典型的な「ダメになった企業を立て直すための手順」を踏んでいる。なお人材募集の文言はかつて曹操が人材を集めた時のものを参考にしたって辺りは、主人公よりも作者の人格を反映しているようである。
それにしてもこの主人公、やっぱりただの大学生にしては優秀すぎるようである。正直なところ、今すぐ官僚として通用する有能さ。やっぱり異世界でもヒキニートじゃ通用しない時代がやって来たようである。
迷宮ブラックカンパニー 第1話
株式投資や不動産投資で財をなして都心のマンションのオーナーとなり、さあいよいよこれから不労所得で下民共を見下しながら怠惰なセレブニート暮らしをするぞと息込んでいた主人公が、いきなり身一つで異世界に飛ばされてしまい、そこで魔石採掘のブラック職場に放り込まれてしまうという、今時の転生ものの逆をついたパターン。無駄にプライドは高くて自身を勝ち組と確信している外道な主人公が、いかにしてここから再び逆転をするかというお話なんだろう。
というのは分かるんだが、どこらに需要を見込んでいるのかが今ひとつ分からん設定なんだよな。いわゆるヒキニートのチート転生ものは「現実世界ではこんな俺だって、異世界に転生すればウハウハ」というオタの妄想を反映したものであることを考えると、この主人公は一体どういう層に響くのかが不明。まさか「俺たちの同類のくせにリア充になった奴が異世界で苦労してざまぁ」って作品ではないだろうし。かといってこの主人公は一般人にはとにかく共感しにくいキャラである。
あまりに定型化しすぎているブラック職場の描き方は、今更異世界でそれをされてもなって印象だし、主人公の行き当たりばったりのドタバタも、よくまあそれで元の世界で成功出来たよなって首をかしげるぐらいの無策だし。
正直なところ今ひとつ見所が分からない。この作品も早ければ次回で落ちるかも。
2週目の今週になって加わった作品があったので、先週よりも扱い作品は増えたが、この加わった2作は場合によっては次回で落ちるかも。それにしても今期は作品数は多いが、バリエーションはむしろ少ないと感じる。転生ものの細かいアレンジものか、もしくはゲーム原作ばかり。私的には「D_CIDE」は「SCARLET NEXUS」と完全に同括り。そして「優等生」は今から「転スラ日記」の空気がプンプンと漂っている。目下のところは今期は完全に一位不在といっても良い状態。ここからどの作品が出てくるか(それとも出てこないか)が注目・・・と言いたいところなんだが、正直既に飽きてきた。
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