白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

ぼくたちのリメイク 第3話「ぼくは何者なんだろうって」

危機を恭也の機転で切り抜ける

 貫之が借りてきた機材はビデオカメラでなくてスチルカメラ。この危機をどう乗り切るんだと思っていたら、やっぱり方法はスチルカメラでパラパラ映像に切り替えたか。まあそんなところだろうなと予測は付いていた。あの場合は芸大とは無縁の私でもそういう方法しか思いつかない。今回披露されたのは恭也の機転が利くところと演出家として才能ってとこだろうか。まあ先生は演出家というよりもプロデューサーというようにもっと広く捕らえていたようだが。確かに恭也は実は意外とマネージメント能力が高い。

     
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 にしてもこの主人公、確かにかなり有能なんだよな。前世では運に見放された感じでドツボってたけど。そのせいでプラチナ世代だったっけ?にかなり影響を与えることになりそう。既にシノアキは後の秋島シノだってことが判明しているが、下手してここで彼女に絵を断念させてしまっていたら、後の秋島シノはいないというとんでもない歴史改変になるところだった。後の2人も何かの形でプラチナ世代に関与しているんだろうけど。

 そして部長こと河瀬川さんも関係することになりそう。ところで彼女って先生の妹だったのか。似ているとは思っていたが、アニメにはよくある作画のバリエーションのせいかと思っていたら、そうではなくて似せていたようだ(笑)。彼女の未来も多分恭也と絡むことで変わってくるんだろうな。

 

ウハウハ状態になりつつあるように見える主人公はこれからどうするか?

 何か恭也にシノアキだけでなくて、奈々子も接近してきて、河瀬川さんも興味津々という状況で何となくこの手に付きもののハーレム構図が見えてきたんだが。しかし恭也の本命って誰だ? ストーリー的にはシノアキになりそうな気配なんだが、河瀬川さんとも前世からの因縁があるからな。あの手のタイプって、何らかの壁に思いっきりぶち当たって思わず挫けそうになった時に、さり気に恭也が助け船を出してそれでコロッと行くという展開がありがち。

 10年前からやり直せればって妄想は、30才手前のこの時期にはありがちです。私もそのぐらいの時期には大学選択からやり直したいって気持ちはあった。結局のところ私の大学生活って、子供の頃から漠然と抱いていた夢を現実を前にして断念するって場面と、さらには自分の能力の限界を見せつけられるという場面の集大成だったから。実際に別の選択肢をとっていたら、もっと別の人生もあったろうという考えもあった。まあ私の選択肢の範囲は恭也のような芸大とかそこまで幅広い飛躍ではないが。そして今となってはもう40年前からやり直ししないと取り返しがつかない(笑)。この作品が想定している視聴者層って、そういうアラサー世代なのか、それとも転生後の20歳前後なのか。まあ少なくとも私のような人生黄昏れてきたジジイではなかろうが。

 私のようなひねたジジイがシナリオ書くと、新たなプラチナ世代と共に新作に取り組んだ主人公が社会的に高評価を受けて「やった、成功だ」と喜んだ翌朝目が覚めたら、「えっ、もしかして全部夢?」と元の世界に戻っての暗黒の仕事探しから始めないといけないという現実に打ちのめされるという、ちゃぶ台返し的暗黒展開をやって視聴者・読者から猛バッシングを受ける羽目になるかも。だけどこういう「ぶち壊し衝動」に駆られることってクリエイターには結構あるようですよ。この作者がその衝動に駆られないことを祈りますが。

 

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