白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2021夏アニメ 金曜日編2

 7月になって今年の夏アニメが始まりましたが、今回も例によってBS11を中心にその他を加えてチェックしていく予定です。今回で2周り目になりますが、この週から新たに登場する作品もあるようです。とりあえず木曜日の晩に放送された作品を。

 

SCARLET NEXUS 第2話「スカーレットガーディアン」

 2話目になってストーリーが動き出したような、まだ動いていないような。

     
プライムビデオ配信中

 何か話に紛れて脳力なるものの説明があったが、要するにテレパシー的なものってことか。しかしあれだとスマホレベルで、ハッキリ言ってそう特別に役に立つってほどのものにも感じられない。しかもスマホからどうやってサイコキネシスに飛躍するのかが意味不明。まあその辺りに突っ込むのは野暮ってもんなんでしょうけど。まあその程度のご都合主義どんな作品もありますから。

 にしても土偶モチーフのキャラってのもまた良く分からんな。この作品、こういうところのデザインのセンスが独得なんだな。それにしても主人公の御先祖、建国の英雄で神社になっているって、やっぱり皇族ってことか。

 前半の模擬戦のエピソードはとりあえず話の中心になるメンバーの脳力を一渡り紹介しようという意図もあるんでしょう。とにかくゲーム原作ものの宿命で、無駄に登場人物が多いですから、これをうまく整理していかないと話が収拾が付かなくなる可能性大ですから。目下のところ主人公が誰かはハッキリしていて、主人公のキャラはそれなりに立っているというのは一番の救いです。

 後半はお約束のように戦闘になりましたが、また新規の大型タイプの怪異が現れました。相変わらずのサイケなデザインです。本当にダリ辺りのシュールな世界だな。結局のところ、この作品で一番の特徴ってこの敵のデザインかな。話自体やキャラ配置にはこれという特徴は無いですから。

 ただ戦闘中に彼らが纏うコスチュームはやや問題ありですね。戦闘時なんですから兜の類いを使うのは当然なんですが、そうなるとそれでなくても人数の多いキャラが誰が誰だか分からなくなる。しかも各人のコスチュームにあまり特徴が無い。脳力で判断しろってところなんだろうが、まあ各人のキャラと脳力が結びついていないから、結局のところ団体でワラワラ走り回っているだけで誰が何をしているか分かりにくい戦闘になってしまう。だから多くの作品は(時代劇でさえ)、リアリティを捨てて全員が顔をほぼ出して戦うのが多いんですが。これがゲームだったら、画面上のキャラがどうなってもサブ画面とかに顔が出て誰か分かるんでしょうが。

 いきなり主要キャラであるナオミを狙撃を食らって大ピンチってとこですが、どうも最初からこの作品は背後に人間による陰謀を匂わせています。その辺りが早速出て来たってことか。この辺りの描き方でこの作品の評価は定まりそう。それ以外は敵のデザイン以外にはこれという特徴は無いから。正直なところ、第2話にして何となく先が見えてきたなって感じがもうしてる。

 

白い砂のアクアトーブ 第1話「熱帯魚、逃げた」

 ヒロインは元アイドル。美人ではあるが特徴が薄い上に何よりも押しが弱いという典型的に芸能人不向きなスペックのせいで芽が出なかったという少女。結局は夢を諦めて故郷に帰ろうとしたが、東北の田舎のしがらみの強い世界に帰ることに抵抗を感じ、咄嗟に思いつきで沖縄に来てしまったという、まあありがちなようで実際にそんなことするか? という話である。それが恐らくもう一人のヒロインである元気者の少女と出会って、つぶれかけの水族館で働くことになるというのが第1話の展開。

     
主題歌CD発売中

 まあお約束のよくある、ヒロイン萌え要素+ご当地要素のハートウォーミング系ストーリーってパターンだろう。これも転生ものとは別の路線で常に需要のあるジャンルではあり、この手の作品には特に興味のない私でも何作か上げることは出来る(竹原を舞台にしたあれとか、湯涌温泉を舞台にしたあれとか)。本作も舞台はハッキリしており、沖縄県の南城市。地元観光地として斎場御嶽が出て来ていたが、舞台はもろにその周辺の模様。ご当地は恐らく聖地巡礼ウェルカムで準備を整えているのではないかと推測する。舞台となっている水族館があるのは明らかにあざまサンサンビーチだが、実際はそこには水族館はないことから、水族館自体は架空の存在の模様。もっともこの水族館は別にモデルがあるような気がする。沖縄と言えば美ら海水族館が有名だが、そんな巨大な水族館でなくてもう少し小さな水族館をモデルにしているようである。ただ個人的に何となくこの作りはどこかで見たことがあるような気がするんだよな・・・。私が今までに行ったことがあるどこかの水族館かも。

 展開としては傷心のヒロインが、他の人たちとの関わり合いを通じて新たな夢を持って歩き出していく過程を描くって話になるのは今からお約束されているようなもの。その過程で、どうも常に一歩退いているようなところのあるヒロインの成長も描かれることになるんだろうというは予想の範疇。後の勝負はそれをいかに自然に魅力的に描ききれるかというところ。ことさらにアニメでやらなくてもドラマでやっても良いようなネタだが、恐らくドラマでやると今時の中途半端なアイドルが主人公やって、棒演技ですべてぶち壊すことになるから、アニメでやる意味はそこってところだろう。

 さてこの手の話は・・・正直なところ私の守備範囲とは微妙にずれる。しばらく様子見して、退屈するようなら落ちます。


 新作が1つ増えたが、どちらも先がもう見えた感のある作品。「アクアトーブ」に関しては余程奇をてらったりなどの下手をしなかったら、多分それなりにはまとまるだろう。私の好みかどうかは別にして。「SCARLET NEXUS」はどうも普通のサイキックウォーズものに収まりそうな気配が濃厚に出てきた。ゲーム原作という一番の不安要因が既に響いてきてるな。

 

次話はこちら

anime.ksagi.work

次話はこちら

anime.ksagi.work

前回はこちら

anime.ksagi.work