白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2021夏アニメ 金曜日編(SCARLET NEXUS)

 7月になって今年の夏アニメが始まりましたが、今回も例によってBS11を中心にその他を加えてチェックしていく予定です。とりあえず木曜日の晩に放送された作品を。

 

SCARLET NEXUS 第1話「緋色の超脳力」

 超能力でなく、超脳力と書いているところに何かこだわりがありそうに思える・・・のだが、実際に作品を見ているとさして意味はない。結局は超能力そのものである。怪異なるモンスターが人類を脅かしており、それに対抗しうるのが超脳力を駆使して戦う怪異討伐軍(略称「怪伐隊」)で、その面々の活躍を描くという話の模様。

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 主人公はユイト・スメラギという超エリート家庭のお坊ちゃまらしい。もっとも本人はお坊ちゃまということを鼻にかける風もなく、むしろ回りから特別に注目されるのに戸惑っているような好青年。またこの手の設定にありがちな、エリート家庭に生まれたものの回りから疎んじられて阻害されたような形で最前線に立ったというパターンかと思っていたのだが、そういう様子も特になし。なお公式HPによると先祖が建国の父とのこと。スメラギと本来は天皇を指す言葉なので、要は皇族が戦士になったようなものなんだろう。彼は昔に怪伐隊の女性隊員に命を救われたことがあるらしく、それが誰かを調べたいこともあって怪伐隊を志願したということらしい。

 

ゲーム原作らしい典型的なキャラ配置

 回りのキャラとしては、ユイトと共に訓練を受けたらしい典型的なお調子者男・ナギと、名門のお嬢様・ナオミと、その妹で養女のカサネ。このカサネがどうやらユイトの命の恩人とどことなくイメージが被るところがあるようなことを示しており、もしかしたら彼女の身内だった可能性を匂わせている。

 後はメンバーがゾロゾロやたら大人数出てくるのだが、典型的なキャラ配置になっていると思ったら、どうやらゲーム原作というか、ゲーム発売とアニメ公開がほぼ同時という典型的なタイアップ企画らしい。ゲーム原作作品と言えば総じてろくな作品がないのでこの辺りが今後の一番の不安要因。既にゲーム原作ものにありがちな「キャラの人数が増えすぎて収拾が付かない」という懸念は現れ始めている。もっとも目下の救いは少なくとも主人公が誰かはハッキリしているらしいこと(次話でいきなり主人公が移るという展開でない限り)。

     
プレステ5,4、XBOXなど様々なゲーム機向けに発売らしい

 敵のデザインが花束に手足が生えたようなサイケな敵で、ある種の悪夢のような輩。生物かどうかさえ定かでないという代物である。しかもこいつが人間の脳を食うらしい。マグリットかダリの絵画辺りに登場させたら普通に馴染むかも。

 

まずまずは無難な滑り出しの模様だが

 さて第1話は問答無用で主人公が戦いに巻き込まれるという王道パターンであったが、ここで分かったのは、基本的に敵は単に力押ししてくるだけの輩。こちらのサイキック戦隊は一人一芸の集まりの模様(この辺りがいかにもゲームっぽい)。ただ中には瞬間移動とか、未来予知とか明らかに戦闘向きでない能力の者もかなりいる。そういう連中は火器で戦っていたような様子だが、火器で戦えるのならわざわざサイキック戦隊を導入しなくても普通にフル装備の近代軍隊でも対抗出来るのではという疑問はあるのだが、戦えるのが彼らだけの理由が何かあるんだろう?(でないと、あまりにマヌケ)

 主人公は念力使いのようだが、専ら戦闘はそこらのものを念力で投げつけるだけで、相手を念力でつかんで引きちぎるというほどのパワーはないようなので、戦闘能力としては微妙なところのようだ。

 とりあえず超能力者のサイキックウォーズだけの話なら早晩に落ちる可能性があるが、どうやらこの世界の裏に陰謀がある模様で、また人間関係の物語なども出て来そうな気配なのでしばらく様子見。

 

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