白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

最果てのパラディン 鉄錆の山の王 第7話「水底の眠り」

邪悪な森での戦い

 ガスのアドバイスを受けると旅に出る一行。向かうのは元はエルフの集落があったという森であるが、現在の森は呪いの言葉によって死に瀕していたと。森で戦うエルフは頑強であるから、悪魔達は森自体を呪いによって枯らすという暴挙に出たわけか。ベトナムのジャングルで抵抗するゲリラに苦戦して、枯れ葉剤を使ったアメリカ軍みたいなものだな。邪悪な侵略者というのがとる典型的な戦術ではある。

     
小説原作でコミックも出てます

 そして邪悪な森には邪悪な魔物が出るというのかがお約束で、早速人食い魚の襲撃を食らうと。ウィルは水中に引き込まれてしまいましたが、水中戦を全く苦にしていなかった様子を見ると、何か呪文を使った模様。一匹を倒してその血に他の魚が引き付けられている(共食いをする模様)間に回避して、最後は領域ごとドカンをやったらしい。毎度のことながらとんでもない力押しです。基本的にウィルの戦術は「筋肉はすべてを解決する」ですから。またその筋肉が桁違いなんだが。ウィルのとてつもない筋力からしたら、正直もっとマッチョな身体の方が正しい気がする。

 

 

やっぱりエルフって時間感覚がおかしいらしい

 人食い魚の次は水中から死霊の手がニョキニョキ。川口浩探検隊並に次々といろいろ出てくることになっています。蛇の次にサソリが出てくるというようなパターン。もっともこの死霊はこの森で殺害されたエルフ達のもので邪悪なものではないということで、神官でもあるウィルは灯火の神の導きで彼らを成仏させる。こういう無念の死を遂げた連中のお清めも彼の使命ではあるようです。そして浄化されたエルフが「なる早」で西の方に向かうようにウィルに告げる。それを見たメネルの顔色が変わるという展開。

 メネルによるとエルフってのは時間感覚がおかしい(人間よりも長命であることが原因)ので、エルフの「なる早」は「大至急」の意味だと駆け出す。そう言えばエルフの時間感覚のおかしさはフリーレンでもテーマの一つになってますね。フリーレンも放っておけば数年ぐらいはボーッとしているところがある。ちなみにエルフの寿命って作品によって設定が違うが、短いものでも200~300年ぐらい、長いものになると数千年の設定の作品もあります。フリーレンなんて軽く1000年以上生きてるらしいから、あれはかなり長い方の設定だな。本作ではどのぐらいだろう。メネルが以前に言っていたところから推察したら、数百年ってイメージっぽいが。

 

 

八岐大蛇ならぬヒュドラ退治

 で、先行したメネルを全力で追っかけた先には、まさにヒュドラに襲われているエルフが。ヒュドラってのは八岐大蛇と一緒で首を切っても生えてくるっていうタチの悪い魔物。プラナリアの再生を超スピード化したみたいなもの。まあこの手の再生魔物は断ちきった首の後を焼いたら生えてこないってのが八岐大蛇以来の伝統ですが、こいつもその手が通用した模様。このパーティー、前衛が滅茶苦茶強い(そもそも後衛のウィルとメネルも場合によっては前衛出来る能力があるし)から、余裕の勝利ってところですか。なお八岐大蛇は体内に草薙剣を隠してましたが、ヒュドラはタチの悪い毒を持っていただけのようで。エルフを助けてウィルが毒の除去を行いますというところで今回は終了。

 何か正攻法の冒険活劇を極めて地味に淡々とこなしていっている印象。戦闘には事欠かない作品なんだが、その割には極めて作品の印象が地味ってのが本作の特徴だな。やっぱり戦闘が中心でなくて、人間劇が中心だからだろうな。実に手堅い作りだが。

 

 

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