白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

最果てのパラディン 鉄錆の山の王 第4話「勇気の意味」第5話「玄室の遣い」

ウィルのスパルタ訓練で戦士として成長するルゥ

 ウィルは従士として雇ったルゥを一人前の戦士に育成するべく猛特訓中。ルゥは相当ヘロヘロになりながら訓練に食らいついていっているが、そもそもただの人間であるにもかかわらず、これだけのメニューを毎度こなしているウィルって超人じみているな。節制とか鍛錬というレベルを超えているわ。で、これだけのことを行えている強烈な動機が前世への悔恨ということになっているのか。

     
小説原作でコミックも出てます

 もっともそのようなウィルでも、さすがに邪竜ヴァラキアカは勝機を見いだせそうにないような圧倒的な相手。命を捨てる覚悟が完全にあるわけでもないウィルは流石に迷う。まあ当たり前だわな。ここで迷わずにさっさと龍退治に出かけるような奴は、自分の実力を弁えていないただのアホで、そんな奴は邪竜の前で瞬殺されて終わりだろう。葛藤しながらなかなか結論をつけられないウィルが、アンデッドが現れているとの情報を確認にルゥを連れて調査に赴くと・・・というまでが第4話か。

 

 

不死神からは警告を受けるが・・・

 ウィルをアンデッド騒ぎで誘い出したのは不死神スタグネイトだったと。とりあえず先にエコーを倒されたスタグネイトは、まだ力を取り戻していないので今回は遣いを送ってメッセージを届けに来たと言うと。それにしてもエコーとの戦いの時には完全にオッサンイメージだったスタグネイトだが、今回は明らかに女イメージが強くなっているな。まあ神様に性別は意味がないのか。もっともスタグネイトが女神だったとしたら、そういう意味でもウィルに興味を持った可能性もある。善意と悪意が入り交じっているような神なので、ウィルの言うとおりに要注意だが、一応はウィルを死なせたくないという思いで警告を伝えに来たようではある。そう言う意味ではウィルの言うとおり「優しい」んだろう。もっともその優しさが極めて独善的ではた迷惑なんだが。

 戻ったウィルの元には、邪竜討伐に同行したいと死にたがりのドワーフ連中が押しかけてくる。それを押しとどめたルゥの格好いいこと。ほんの二週間前(笑)まではオドオドしていた男が、ウィルの元で徹底的に鍛えられたことで、戦士として逞しく成長しています。ドワーフ連中にしたら、そんなルゥの変化には本音では感涙してもいるでしょうね。いや、正直なところ見ているこっちまで感動して感涙しそうになったわ(笑)。そして決然と邪竜と戦うと断言したルゥの覚悟が、ウィルに対しても決定的な決断を促したようです。まあメネルは確実にそういう決断をすると読んでいた模様。結局同行するのは、これに道案内として老ドワーフの戦士が一名とやっぱり貫きさんか。ところで出発前に貫きさんの無事を祈りにシスターが現れたが、まさか貫きさんの死亡フラグと違うだろうな? まあ貫きさんは「無事に帰ってきたら結婚しよう」とかは言わなかったが(笑)。

 というわけで、例によって描くべきことを地味に堅実に描いていってますね。派手さは微塵もないんですが、押さえるべきところを確実に押さえている非常に手堅い作りです。こういうところはこの作品の評価が私的には高い最大の理由ですが。

 

 

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