白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

最果てのパラディン 鉄錆の山の王 第3話「最後の王」

ドワーフの若君を連れて鉄錆山脈へ

 どうやら諸悪の根源が鉄錆山脈にありそうだということを突き止めたウィル。情報を得るために鉄錆山脈からの難民であるドワーフ達から過去の悲劇を聞くと。そして生き残りであるドワーフの王の末裔であるルゥを従士にすることに。ルゥはドワーフだから髭くじゃらでどうしてもオッサンに見えるが、恐らく人間よりも長命であるドワーフで言えばまだティーンエージャーぐらいなんだろうな。そして若として過保護気味に育てられたから、どうしても気弱なところがある。しかしやはり本人は王の末裔を意識しているから、最後に毅然と命をかけて外敵と戦って死んだ王のような、逞しい王でないといけないという義務感のようなものも強く持っている模様。そこで彼の目から見たら理想の為政者に見えるウィルに仕えたいと考えたか。真面目な奴だな。日本の世襲議員もこのぐらいの意識を持っていたらああもボンクラ揃いにならないが、そもそも彼らが手本とするべき親父自体が既にボンクラ揃いだからな・・・。

     
小説原作でコミックも出てます

 恐らくウィルは精鋭部隊で鉄錆山脈に乗り込むつもりでしょう。メンバーはウィルにメネル、後は貫きさんぐらいか。そしてルゥはその過程で鍛えるつもりでしょう。ドワーフって時点で先天的に戦士の素質はあるはずなので、後は戦闘技術(実戦経験から体得させることになるでしょうが)と特に心理的な面の鍛錬(これも実戦経験で鍛えることになる)を積めば一端の戦士にはなれるはず。

 

 

それにしても転生設定に頼らないストーリー構成だ

 鉄錆山脈に居座っている大物魔族は、かつてのハイキング(こう聞く度にリュックが頭に浮かんでしまうのだが)の配下で幹部クラスぐらいってとこか。ウィルをしても容易ならざる敵であるはずです。なんせ洞窟に潜んでのゲリラ戦という最強の戦い方をしたドワーフ軍団を全滅させた敵ですので。ただウィルはいずれは確実に復活すると思われるハイキングを倒す必要があるはずですので、その手下如きに負けているようではダメでしょう。

 ところでこの作品の主人公って、一応転生設定があるはずなんですが、その転生設定を例えば現在知識で無双するとかいう方向でなく、前世でかなり悔いを残す人生をしているので今度は悔いの無いように生きたいとひたすら真面目に人生に取り組むという動機にだけ生かしてるんですよね。その点では転生設定の意義が「無職転生」と共通している。だから必ずしも転生設定が必需でなく、単に主人公がねっから真面目に育った奴ってことでも問題はないんだが、要はその真面目であることの理由に説得力を持たせているってことのようで。おかげで地味であるが説得力のある物語になっている。地下迷宮に籠もった相手を倒すのでも、「何?敵は地下の洞窟に籠もっている!それならサリンで毒ガス攻めだ」とかだったら興醒めですからね(笑)。それに転生ボーナスとかで無双って安直なストーリーはそれだけでバカらしくなりますから。ルーデウスは転生ボーナスはいくらかあったようですが、ウィルの場合は自分の鍛錬で身につけた力ですからね(教師は超一流の連中がついたが)。

 

 

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