幸人と一条さんが急接近
どうも前々話辺りから急に展開を急ぎだした感があるこの作品ですが、今回はお盆の閑話休題・・・とみせかけて、やっぱり展開を急ぎます。前半は与太話的な幸人君の最近の日常ですが、後半からこの作品の核心に迫る動きが見えてくる。
前々話でいきなり幸人達とLINE仲間になっちゃって、「デレるの早っ」と驚かせたツンデレ一条さんですが、今回はグループLINEにすべてスタンプで返答するというお茶目ぶりを見せています。祭会場にしっかりと気合いの入った浴衣着て現れた美少女風の一条さんに思わずドギマギのコミュ障気味の幸人ですが、尽義の強引なアドバイスでぎこちなくそれを誉める。それに対してLINEスタンプで礼を言う、こちらもややコミュ障の一条さん。あえて面を付けたのは明らかに照れ隠しで、しっかりと耳まで赤くなっているというのが微笑ましいところ・・・ってコテコテだな。驚くほどにコテコテで古臭い描写だ。私のようなジジイはこういうコテコテ描写大好きだけど・・・。しかも一条さんが足を傷めたのを見て、自分も痛いからと自分のことにして救護所に連れて行くというさりげない幸人の心遣いで、いよいよ一条さんのハートはピンポロロンの状態。幸人ってコミュ障のくせにこういう女性へのさりげない心遣いはできるのか。まあ自身の力を警戒して意図的に人付き合いは避けていたが、根っことしては陰キャではないってことだが。一方の一条さんは全く男慣れしていないのか、正直「チョロすぎるキャラ」になってる気も・・・。
全体的にコテコテ描写が多い
そしてそういう幸人の姿を見て、最初は乱入して邪魔してやろうかと思っていたが、サブタイトルの台詞を呟いて結局は遠くから見守ることにする尽義。一方わざわざ電話で一条さんの様子を聞いてくる朱。なかなか二人の保護者っぷりも覗えて、これもコテコテの楽しい描写。いやー、ホントにこの作品、こういうところは定番のコテコテの古い描写をするわ。正直なところ昭和のジジイとしてはおかげで安心して見てられるけど、この辺りって平成生まれの若者はどうなんだろうな? 「古臭っ」か「ダサっ」か「お約束過ぎてひねりもないもない」か。
コテコテと言えば、美魔女こと百々子さんがウワバミだったってのもお約束過ぎるお約束なんだよな。この手のキャラって、いくら酒を飲んでも全く変化もなく乱れることもなく、付き合っていた男連中が次々とぶっ倒れていくって描写は、この手のシーンには不可欠。にしても升酒一気に「ああ、美味しい」と飲み干す描写はあまりに逞しすぎだが(笑)。まあああいうなりしてますが、中身は実はみんなの成長を見守ってきた肝っ玉母ちゃんってところか。幸人に対しては明らかに母親ポジションだから。まあお母ちゃんキャラでなくて、こういう美魔女になるのは今風ではある。
そして動き出したストーリー
そして与太話の後は本題が動き出す。序盤から幸人の中で覚醒しつつあった何かが突然にこみ上げてきて、力の暴走の気配を感じて逃げ出す幸人。必死で抑え込もうとするが難しい。諦めかけたところで思い出すのは師匠である尽義の言葉。気を取り直して再び集中して押さえ込みに成功する幸人。そしてその幸人の前に「よくやったな」と現れるいかにも輩風のオッサンの亡霊。まあ視聴者は「ついに親父の亡霊が現れた!!」とすぐに分かるが、幸人にしたら父親と別れたのは物心つくかどうかぐらいの幼少期なので、「あの～、どちらさんで?」ってとこだろうな。そりゃ。
大体この展開で予測がつくのは、水龍が行方不明になったのと幸人は明らかに関係があるということ。まあありがちなのは幸人の中に水龍が封じられている。もしくは幸人自身が水龍の化身という展開。そう言えば幸人の親父さんの話は出るが、母親の話が最初から全く出ていない。若い頃に亡くなったとかそういう会話さえもなくて、最初からいないのが当たり前のような扱い。ここから想像出来るのは実は最初からいないのではということ。つまりは幸人は親父さんの子ではなく、例えば枯れ果てた水龍の泉から親父さんが拾ってきた子供で、実は水龍が転生した姿であった・・・ってあたりかな。回りは親父さんがどこかで生ませた子供だとでも思っていたがと。
そしていよいよ隣の島の火龍が出現って展開になってくる模様だがら、そこで幸人は自身に内在する水龍と対面する必要が出てくるってことか。恐らく幸人がその水龍を完全に把握してコントロールすることで水龍降臨となって、火龍とバランスを取ることによって目出度し目出度しで収まるってオチが見えるんだが・・・。実際のところはまた8話なんで、それだと全12話だったら明らかに展開が早すぎるんで、もう一波乱も二波乱もないとおかしいんだよな。大人の事情で急遽全10話完結とかになったとかでもない限り。
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