白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

七つの魔剣が支配する 第6話「顕現(アライズ)」

前半は前話の解決編

 なかなか展開を急いでいるようです。前半と後半で別のエピソードを組み込んでいる。前半は前回の解決編。マッドサイエンティストぶりを露骨に現してきたミリガン先輩とオリバー、ナナオの戦い。ここでミリガン先輩が2つめの魔眼という隠し技を出してくるが、ナナオが間合いを詰める前に空間ごと叩き切るという秘技を披露。ナナオは戦闘種族の本能的に戦いの中で新境地を開拓した模様だが、オリバーによるとこれは未発見の7つめの魔剣に当たるとか。ナナオがいよいよ話の核心に近づいてきたというところ。

     
コミックは7巻まで出ている模様

 そして信頼していたミリガン先輩に裏切られたカティは深く傷ついて・・・となるのではないかと心配していたオリバーですが、どっこいカティは想像以上に逞しい子であったと。まあ、本気の人権活動家は1度や2度の裏切りやらでへこたれていたのでは活動できませんってか。実際に本気で理想のための活動をする人物は精神逞しいですよ。悲しいかな人の世は、裏切られたり思うとおりに行かなかったりってことは日常茶飯なので。彼女は単に理想を唱えているだけの甘甘の子ではないという話。まあこれは彼女のキャラを深めることにもつながっているな。一方でカティの純真な強さはオリバーを感銘させた模様。それはオリバーが内部に抱えているドロドロしたものが影響しているのは分かる。

 

 

そしてオリバーが抱える暗黒が登場

 そのオリバーが抱えているドロドロしたものがもろに発揮されるのが後半。これはこの話の核心に迫るエピソード。オリバーに目をつけていた外道教師グレンヴィルがオリバーに声をかけてくる。どう考えても見え見えの罠なのは明らかなんだが、あえてその誘いに乗っかるオリバー。オリバーを案内しながら、その外道っぷりを遺憾なく見せつけるグレンヴィルに対して、オリバーが表に現している軽い嫌悪感の奥に、かなり深いドロドロしたものを感じさせる(この辺りの表現は作品として結構成功している)。そしてオリバーが明かすのは、グレンヴィルこそが彼の母の敵の1人だったと言うことか。

 剣技では上回っているグレンヴィルを仕留めたのはオリバーが持つ第4の魔剣の能力。どうやら相手の出方をシミュレーションして勝ちパターンを引き出す技のようだ。「終末のワルキューレ」で史上最強の敗者こと佐々木小次郎が繰り出した「萬手無双」みたいな技か? グレンヴィルを徹底的に痛めつけて殺害するオリバーは完全にいっちゃってる状態で、彼の恨みの深さと彼自身が奥底に持っている闇の深さを現していることになる。で、やっぱり前回にも言っていたように「あの手の見るからに怪しげでヤバそうな奴って、大抵はラスボスではなくて、手下って場合が多い」って話そのままに、あのメンツの中では結構下っ端っぽい。

 とりあえずオリバーはかなりの数の「影の軍団」を従えている模様。そして仇は校長がラスボスで7人。今回その内の1人を抹殺か。どうやらこの作品は暗黒の復讐劇ってのが本筋だった模様。オリバーは基本は優しい性格をしているので、その自身の奥底に潜むどす黒い感情との葛藤に悩むという展開が見えてるな。これで作品の本筋は分かったが、まだ仇は6人残っているし、本作の原作もまだ続いているようだし、話が途中で終わるのは見えたな。まさか1人/1話のペースで抹殺するわけにもいかんから、せいぜいが後2人ぐらいってとこか。

 

 

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