嫉妬と自信喪失で悩むヨル
夜帷の突然の登場で動揺するヨルさんの話が続いています。偽装夫婦だと言うことを了解しつつも、その状況が思っていた以上に快適であることに気付いて、それを失いたくないという気持ちが強まってきているヨル。そしてロイドに惹かれていることにも気付いたような気付いていないような。
そしてそういうヨルの気持ちに気付いたような気付いていないようなロイドですが、実は自分もそういう環境をかけがえないものに感じつつあることには、あえて気付きかけても気付いていないふりをしております。それにしてもロイドって、やはり任務遂行上のテクニックとして女性の心を掴む術は心得ているんだが、実際の女性の心に対しては非常に鈍い朴念仁ですな。あの夜帷の露骨すぎる攻勢でも彼女の気持ちに全く気付いていないし、ヨルの同様についても「嫉妬だ」と気付きかけたのに、あの手痛い一撃であっさりと撤回。まああそこまで痛打されたら、照れからの拒絶ではなくて、真に心からの拒絶と受け取ってもまあ仕方はないかもしれんが。
やっぱり一対一での格闘戦では明らかにヨルの方がロイドよりも強いようです。結果的にはロイドはヨルに完全にダウンさせられてしまったしばしスヤスヤ。確かに超一流スパイにしては油断がひどすぎるのだが、それがなぜかには気付いているような気付いていないような。「どうもヨルさんといるとペースが狂う」というようなことを言っていたが、それがなぜかはまだ理解していないか。自分自身をも偽ることになれすぎた男の戸惑いのようです。
一方アーニャは初めてのお友達と親交を深める
アーニャは超ブルジョアお嬢のベッキーとショッピング。アーニャにしても初めてのお友達だが、ベッキーにとってもアーニャは初めてのお友達でしたという話。一般とかけ離れすぎた環境のせいと、ベッキーのやたらに突っ張る性格のせいでまともに付き合える友達はいなかったようですが、そこは誰に対しても全く物怖じしないというアーニャの非常識な性格(笑)のおかげでうまくかみ合った模様。アーニャはベッキーの超ブルジョアぶりに驚いたり呆れたりはするが、嫉妬の類いは一切持ち合わせていないし、自身を卑下するというところが皆無なのがポイントか。このある意味での天真爛漫さは、孤児出身とは思いにくいところでもある。
で、ベッキーはアーニャがダミアンに気があると勘違いしているから(アーニャ自身はあくまで任務のためであって、ダミアンのことは何とも思ってないようだが)、アーニャにダミアンの心を射止めるためのファッションを勧めるとの意図・・・だったはずなんだが、着せ替えショーをしている内に元々の目的を忘れてしまった模様。まあこの辺りの天真爛漫さが微笑ましいが。結局はアーニャが買ったのはベッキーとのおそろいの羊のキーホルダー。しかしダミアンの心を一番射止めているのはアーニャの天真爛漫な笑顔のようです。
ロイドの方はアーニャが買ってきたキーホルダーの価格に絶句していたようですが。確かにあれが数万円とはボッタクリもひどいもんだ。ブルジョワの経済感覚は分からんってなもんだな。
で、次回で最終回ってことで、やっぱりロイドがドノバンと初めて会見するエピソードを持ってくる模様。まあキリとしてはちょうど良いところか。
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