白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

後宮の烏 第6話「夏の王、冬の王」

作品の核心に迫ってきた気がするが、今ひとつ分かりにくい

 寿雪は寿雪で幽鬼の正体に迫り、一方で高峻は「烏妃とはどういう存在なのか」ということに迫っていたようで、ここに来て怒濤のように「実はこうなんです」という説明が入ってきたのだが、正直なところ私が頭が悪いのか、イマイチ状況が良く分からない。思わずもう一回見直してしまった。

   
原作はコミックだと思っていたら小説なんですね

 つまりはこの国の創世神話的なものが絡んでおり、あの怪鳥(何とかニャンニャンって言っているが、何を言っているのか分からん)が夏の王と冬の王というのを選び、夏の王はいわゆる普通の王であってこの国の政治を司り、冬の王というのは巫女で裏から国を仕切っていたというところか。それがいつぞやの王(とにかく名前が難しすぎて分からんのだよな、この作品)が冬の王に恋慕してしまった関係で殺してしまって、それ以来冬の王が不在になってしまった上に、国内が夏の王派と冬の王派で分裂して長い戦乱に突入してしまったと。

 そこに銀髪の美青年が現れて、そいつがお告げで冬の王たる黒髪の美少女を見つけ出し、二人揃って天下を平定して、それが先代の楽王朝(この字で正しいのか自信がない)の初代国王になったと。その時にその美少女のことを冬の王ということを隠して、彼女を幽閉するような形で烏妃として宮中に閉じ込めたと。彼にしたら、元々夏の王が冬の王を愛した故に騒乱の元になってしまったことを知っていたから、深入りすることを避けたと言うことと、さらに彼女が担がれて再び騒乱の切っ掛けになることを防いだということか。そして彼女の方は王を愛していたが故にそれを受け入れたというところか。そして真の歴史は偽装されたと。

 

 

さらに幽鬼の話や寿雪の境遇との二重構成

 さらにその建国神話の話と、宮中に現れている幽鬼の話が入り交じっているからさらに複雑で分かりにくくなっている。要は幽鬼の正体は先の楽王朝の最後の皇帝の皇女で、禁中に兵が押しかけたといっているから、王朝滅亡の時だろう、その時に敵の手に落ちるのを嫌って自殺したってことか。今の高峻の御先祖(祖父と言ってたか?)が楽王朝を倒して簒奪したと言うことか。ただし王朝のシステム自身はそのまま継承したらしい。

 その上に楽王朝ゆかりの人物でかなり強力な呪術師というのが「楽ホニャララ(名前を聞き取れん)」で、そいつの霊か何か分からんが暗躍していると言うことか。そして寿雪自身も銀髪を隠していたということは、先の王朝絡みの人物と言うことで、だからこそ子供の時に命を狙われて母が犠牲になって彼女を庇い、結局は先代烏妃に匿われるに等しい形で後継者になったというところか。その「楽ホニャララ」が言っていたのは、お前も楽の血を引いているんだから、王朝を乗っ取ってしまえという話だったのだろう。

 と要約してしまったら、登場人物とかの名前以外は意外と明快な話だったな(笑)。とにかくこの作品、用語と人名が難しすぎる。正直なところ新たな人名が出る度に字幕が欲しいわ。もっともそれをしちまうとダサすぎて作品の雰囲気に合わんのだろうが。しかしやたらにニャンニャン言われると、「ゆうやけニャンニャンかよ!」と私の世代は言いたくなっちまうんだよな。

 今回はつまりは怒濤の説明回で、こういう回はくどくてダサくて面白くないと相場が決まってるんだが、この作品の場合はあまりにぶっ飛んでいて逆に引き付けられるところがある。本当に独得の空気を持った作品だ。

 

 

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