白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

異世界薬局 第4話「皇帝陛下と創業勅許」第5話「異世界薬局との日常と化粧品」

平和すぎる日常に退屈なストーリー

 うーん、盛り上がらないというか、予想以上に何も起こらないな。第4話で皇帝陛下は完全回復、主人公はかねてから腹案としてあった薬局の開業を皇帝陛下直々の勅許を受けると。さらには最初は自分の能力がバレたらヤバいと思っていた父親は、あっさりと薬神の加護を受けているようだで納得してしまって、後は息子のことを全面バックアップの親バカぶりを披露。主人公の前途を遮るものは何もないという状況。

   
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 ギルドが探りに来ていたから、何かギルドの筋からの嫌がらせとか陰謀とかがあるのかと思っていたら、第5話は至って平和に営業戦略を考える話になっている。あまりに平和すぎてあくびの出そうな内容。

 正直なところいよいよもって、2021年夏期の「チート薬師のスローライフ」と被ってきたな。あの作品、とにかく何も起こらない退屈極まりない話だったので、さすがに第3話で落ちたんだが、この作品もこの調子で行ったら落ちるかも。実のところ今期はあまりフォロー作品が多くないから付き合っているんだが(第1シリーズを見ていない作品の第2シリーズとかが多いので、見る作品が減っている)、この調子で行ったら完走はしんどいかも。

 

 

大体、設定にも無理があるんだよな

 そもそも薬剤師ってネタ自体がかなり地味だし。しかもこの主人公は本来は研究畑の人間なので内容がさらに地味になる。それに薬剤師っていったら実のところは医者と違ってかなり出来ることは限定されているもの。さすがに本当に薬剤師の領分だけで留まっていたらストーリー展開的にしんどいから、この作品の主人公は「いや、それは本来は医者の領域でしょ」ってとこまで拡張はしているけど。まあさすがに医者と違うので、検査機器もない時代に問診だけで病名を診断するってのは薬剤師としては無理がありすぎるので、そこは薬神の力で病名が分かるというご都合主義設定を持ってきたようですが。

 ところでこの世界、言語体系は日本とは全く違うようですが、例によって転生補正で主人公は言語が分かるという設定。それは良いんですが、第一話で「薬神」と聞いて「厄神」を連想したってシーンがありましたが、あれって日本語でないとあり得ないんですよね。こういう辺りに無理があるんだよな。そう言えば何の作品か忘れたが、突然に「四面楚歌」って言葉が出て来て、主人公が「えっ? この世界で楚の国や項羽と劉邦があるの?」って疑問を抱いたら、「そこのところは都合良く良い具合に翻訳されてます」と説明が入ったのがあったな。やっぱりこういうツッコミは私以外でもあるんだろうな。で、作者が開き直ったようだ(笑)。

 

 

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