白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

魔法使い黎明期 第11話「殺す決意」

村への攻撃を食い止めるために皆が奔走する中にあいつも

 反魔女派の過激派連中が大軍で攻めてくる・・・ってそれにしても唐突な展開だな。そして迎え撃つ村の面々は、セービルが「殺さない方法」を提案。相手を無力化してしまってなるべく殺さずに済まそうという話。先のカディのこともあるから、動員された連中は魔女達の本当の姿を知ったら恐らく考えが揺らぐだろうという読みがある。

     
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 そしてその殺さない方法のために罠の作成で陣頭に立つのが、完全に転向してしまった暴虐君。何か「意外と情が厚い」なんて言われてしまっている。ここのところ、彼がああいう人格に至った理由とかを延々とやってたりしてたから、こりゃ本当に転向したんだろうな。何かあの神父も元々転向組みたいだし。

 その暴虐君に神父仕込みの方法で悪魔のように釘を刺すホルト。黒ホルト登場ですわ。しかし実際はホルトにしても本当に暴虐を信じたいという気持ちは滲み始めている模様。そして己の過去に葛藤と悔いを滲ませ始める暴虐。なんか極めて感情が薄い主人公のセービルよりも、よっぽどこいつの方が人間っぽくなってきたぞ。

 

 

 セービルはようやく自分で考えて主体的に動くようにはなったが、相も変わらず感情がかなり薄い。あれでも一応は前向きになったんだろうけど。どうもこの作品で一番気になっているのは、この主人公の魅力の薄さなんだよな。あまりの人間性の希薄さが魅力の薄さになってしまっている感が強い。

 まあこの作品は最初から、セービルだけでなく、殺戮マシンだった暴虐君とか、何か無駄に突っ張っているクドーとか、何か明るさにわざとらしさがあったホルトとか、何となく内心で人と距離を置いている感があるロー・クリスタスとか、これは最初からおかしかった神父とか、とにかく異常なキャラクターばっかりだったから、結局はその連中がお互いに作用し合って、どうにか人間になっていく過程の話って気がすごくしてきたな。

 とりあえず次回でその軍勢を撃退してアニメは完ってことでしょうが、結局のところ何も始まらず何も終わらない、本当に12話が丸ごと序盤って作品になっちまったな。かと言って、これもわざわざ原作読もうなんて気には全くならない。

 

 

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