あまりにアッサリと倒される敵が緊迫感なし
うーん、面白くないな・・・と、先週と全く同じ冒頭になってしまった。しかし実際にどうにも緊迫感がない。今回の前半はヘッポコ学園ラブコメに絡めて、アードの過去の回想があったぐらい。後半になって3週掛かりで策謀していたマスクの悪役(魔族辺りだろうか)が登場するのだが、勿体ぶって策士面して現れた割には・・・弱! 結局は無双のアード様に鎧袖一触。3週掛かりの策謀はものの見事に空振りだし、本人が現れたら奪った聖剣さえ使用できない体たらく。
主人公が無双という設定の作品は今時は掃いて捨てるぐらいあるんだが、それでももう少しは描き方があるってもの。今期に放送されている「骸骨騎士」は何とか主人公の能力に枠を嵌めようとしているようだし、昨期の「転生賢者」も作りは本作とそっくりだが、もっと爽快感があった。この作品の場合、圧倒的力で敵を蹂躙するという爽快感もあまりないんだよな。何か話のメインはヘッポコ学園ドラマで。それもジニーが淫魔の本領発揮でアードに猛アタック、それにイリーナが嫉妬炸裂で、間に挟まれたアードがオロオロってこのパターンばかりの延々繰り返し。
結局は学園ラブコメをしたかったのか?
ジニーも自信を持って積極的になったと言うが、彼女の出番っていつも「ここは私が」とイリーナをかばって前に出て、次の瞬間には吹っ飛ばされているという盾の役しかなしてないんだよな。一応「転生賢者」では女性陣の成長もキッチリ描いてたんだけど、この作品の女性陣は単なるハーレム要員の域から全くはみ出していない。
結局は作者は最初から学園ラブコメを描きたかったんだが、今時はそれをストレートにやっても受けないんで、無理矢理転生無双設定を持ってきたって雰囲気があるんだよな。ハッキリ言って敵の描き方が付け足しレベルの雑さだから。
全体的にストーリー進行が雑だし、山場の設定が出来ていない。イリーナが邪神の血を引く云々なんてどうでも良くなっているし。で、前回私は、「これでエラルドがこの後に全く出てこなかったらドッチラケる」って言ったけど、どうもドッチラケになりそうな雰囲気。
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