白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

勇者、辞めます 第6話「勇者、長年の悩みをきいてもらう」

明かされるレオの過去、この世界はファンタジーでなくてSFだった

 メルネスの面接リハに端を発して、互いの過去の打ち明け話になった模様。まあメルネスの方は予想通りのお約束で、半人半魔の境遇から疎まれて排斥されてきたので人類に対する恨みが募っているというパターン。人類を絶滅しようと魔王軍に参加したのに、魔王が極めて善良だったために当てがはずれて迷走ってところか。そりゃ暴君を追放して善政してくれるなら、魔王でも何でも住民は歓迎するわな。実際に日本なんかも、どこかに占領されたとしても善政してくれるのなら、何も今の腐った政府を必死で守る必要なんてどこにもない。まあもっとも、侵略に来た軍勢が住民に善政するなんて例はまずないから自衛するわけだが。

     
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 どちらかと言えば主眼はレオの過去話。今まで断片的に匂わせていたのが一気につながった。時々回想のように登場していた現代社会の風景は、異世界ではなくて過去だったと。何となくレオはかなり長い間を生きてきたようなことわ匂わせてはいたが、実際に1000年ぐらいは生きている強化人間ってことか。で、この話は異世界ファンタジーではなくて実は未来SFでしたってことだな。どういうわけでそうなったかはともかく、機械文明社会が魔族との戦いで一度滅んで、そこから剣と魔法の世界が始まったってわけか。

 

 

人類を守り続けることに疲れたレオってことか

 で、レオ以外にも強化人間はいたのだが、長い戦いの中で1人倒れ、2人倒れで、結局は一番丈夫だったレオだけが残ってしまったと。そしてその時になったらレオを生み出した連中どころか、それを生み出した世界の体制自体が消滅してしまっていて、レオのことを知る者は誰もいなくなったと。それでもレオは自分の使命として人類を守るために魔族と戦っていたというわけか。恐らくその間にレオの精神は死にかけているんだろうな。ほとんど「WAHHAMAN」状態。

  
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 しかし異常すぎるレオの戦闘力は人類から奇異の目で見られるようになり、魔族の脅威が去った時にむしろ脅威と考えられるようになり、晴れて人類の敵認定されたってことか。レオにしたらこれは人類からお役御免を申し渡されたのと同じになるから「それなら自分の思うように勝手にさせてもらう」となって、自分がかつてボコった魔王軍の側に参加することにしたと。確かにメルネスが見抜いていた通り、殊更に人類を絶滅させるような恨みは持っていない。どころか今の魔王軍が善良であると見抜いて協力しようとしたというところの模様。まあ完全にファンタジー世界の住民であるメルネスには、何ことやら理解を超えてるだろうな。結局は異世界のまた新たなパターンだな。現代社会と異世界が陸続きだったという。もっともこんな設定、作品自体にはあまり関係ないけど。

 

 

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