白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

白い砂のアクアトープ 第18話「あかりの灯るとき」

それにしても「出来る女」の多い職場です

 今回は今まで描写が薄かった朱里を描いてきました。彼女の企画が通ったけれど、アルバイトと言うことで仕事に一線を引いている彼女は・・・。という展開。結局はこうやって彼女もブラック職場の雰囲気に毒されて、いずれはやりがい搾取の被害者に・・・という風になってしまったら洒落にならないので、夏凜姉さんがしっかりと「バイト料つけとくね」と言っておりました。こういうところはさすがに夏凜姉さんは元公務員、労働基準法は遵守です(笑)。もっともそういうことできる権限、夏凜姉さん持ってるの?

     
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 土壇場でくくるがヘマをしていて一騒動という展開ですが、ああいう場面での夏凜姉さんのフォローの早さは見事です。本当に彼女ってできる娘なんですよね。こういう娘が一人事務にいたら頼りになることこの上ない。これがダメ上司だったら「どうするんだ!」と叱責するだけですから。さらにダメな上司の場合は対策よりも「この責任はどうとるんだ!」と吠える。こういう上司にはついていてもろくなことはない。だけど世の中には実際はそういう奴の方が多い上に、なぜかそんな奴に限って出世するのが日本型組織の病根。

 またくくるもちょくちょくヘマをしますが、そのリカバリー能力は高いんですよね。本人は多分自覚してないが、意外に仕事能力高いのが彼女です。恐らくその辺りはあの上司は見ていると思います。仮装大会の最後に異様に恐い海賊が登場しましたが、その海賊がくくるに命じたのは重要な仕事の責任者。「やっぱりキターッ」って展開ですね。お約束中のお約束です。苦労しながらそれを果たしてくくるも大きく成長するって展開でしょう。そしてそれを影で見ながら「よくやった」とひっそり涙する上司・・・とそこまではやらないでしょうが(笑)。だけど「よくやった」という意外な一言ぐらいはでるかも。それとも最後までツンデレの照れ隠しで「まあまあだな」ぐらいかな。

 

 

各人の成長やらキャラの深めもそつなく行っている

 くくるはさり気に人使いも上手くなってきてます。マーメイドの服装に渋る知夢に対して、息子のことを出して誘導する巧妙さ。既に知夢のアキレス腱を掌握した模様。なかなかに策士になってきました。それにしてもあの衣装を恥ずかしいと言ってしまう風花。いや、あなた元々アイドル上がりでしょうがとツッコミを入れたくなった。うーん、だからアイドルの道を潔く捨てちゃったんでしょうか。現実はアイドル志望者がその道を断念する理由は「枕を強要された」なんてのがよくあるのですが、さすがにそういう汚い世界は描かない作品なので(笑)。

 瑛士は相変わらずの「ちょっと変わった奴」路線を突っ走っているし、薫は意外や意外の「うらしま太郎に憧れて水族館へ」という分かったような分からないような、ちょっと「?」の部分を出したりなど、人物を深めることのラッシュも欠かさない。それにしてもあまりに良い人過ぎて段々と存在感が背景レベルに落ちていく櫂君が不憫だが。にしてもウミやんの乙姫様はギャグを通り越してキモいな(笑)。

 相変わらず各キャラをその成長も含めて非常に上手く描いている。本当にキャラアニメのお手本のような作品。

 

 

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