くくると風花の休日エピソードで他キャラを一気に描く
休日が一致したくくると風花が、同じく偶然に臨時休業が合致した月美を巻き込み、日頃忙しいティンガーラの面々にくつろいでもらえるようにおもてなしをするという話。ティンガーラが一切出てこない閑話休題的なエピソードですが、ここにきてまとめて全キャラを描こうとしてきた。
それにしても休日にやりたいことって、こんなことを思いつく風花はつくづく他人思いの良い子です。しかしこりゃ芸能界なんて一番向いてないなってのは確か。芸能界なんて、某国民的アイドルグループなんかを見れば明らかですが、他人を押しのけてでも自分が前に出たいという奴ばかりで、そうでないと成立しませんから。実際にあそこのセンターになった連中なんて自己顕示欲の権化のようなのばかりですから。風花みたいに他人を押しのけるなんてとんでもないなんて子は途中で淘汰されちまうのは当然。
意外な一面を垣間見せる各キャラ
最初に登場したのは、新キャラの中でもまだ存在感の薄い朱里とマリナ。ゆったりくつろいだところで二人の素が出るってところなんですが、二人とも今まで描かれてきたキャラからそんなに深まっていないな。朱里は相変わらずいきなり人の頬を触り始める危ない子(笑)。マリナは相変わらず常にフレンドリーで前向きな子。もっともここに来るまでにそれなりに葛藤はあったらしきことは匂わせてはいた。言葉が苦手というようなことを言っていたが、その辺りの彼女の設定はまだ語られていませんよね。ハーフでアメリカ帰りとか? 親父さんが米軍人なんてのが沖縄ではよくある話。
次に夏凜と空也というがまがま組が合流。空也は相変わらず女の子が苦手ってのは変わってないですが、何となく夏凜とは腐れ縁があるのか引っ張られながらもついてきているようです。夏凜も空也のことは何となく気にかけている模様ではある。夏凜姉さんは世話女房タイプです。この二人の関係も微妙だな。
そして次が今回の一番メインとも言える知夢と薫という「がまがま組と一番距離感ある組」になります。しかし知夢とくくるは前回に和解しているので、相変わらず知夢の「上から物を言う」というところは変わりませんが、それに対してくくるがくってかかるということがなくなりました。お互いに相手のことに対する理解が深まったという証拠。こういうところで知夢とくくるもようやく本当の意味で仲間になったんだということを示しています。で、薫はマッサージは苦手とのことですが、身体を触られるのがダメというタイプでしょうか? しかしそんなものは意にも介さずに善意を押し付けてくるのがくくるの性分です。しかし「自分が身体が凝ったことのない者はマッサージが下手」ってのはまさにその通りだな。くくるっていかにも身体が凝ったりしないタイプだから。今時は小学生でも肩こり持ちって結構いるっていう話なのに。
最後は櫂と瑛士という野郎組が、外で寝ていた空也を回収して合流。相変わらずくくるにあごで使われているナイスガイ櫂君。瑛士が以前に言っていたようにシャイな求愛行動は変わらないようです。で、ここではっちゃけたのが瑛士。前から変人枠で不思議キャラでしたが、オタク気質が強いようで、同じく魚類オタクだった空也と真っ正面から火花を散らしたようです。なんかこの二人、意外と意気投合しそう。瑛士ってオタク気質で変人ですけど、取っつきにくく見える割には実は対人障壁はそんなに高くないんですよね。一方、空也は過去のトラウマもあってATフィールドでガチガチに固まったタイプだから、対人障壁下げるにはアルコールの力も必要という難しい奴。
パターンとしてはもう一波乱あってさらに結束が高まるんでしょう
休日のエピソードという形をとって、今まで描写が薄かったキャラを一気に描こうとしてきたのが今回。こういう段取りはしっかりと踏む作品だな。こういう点でこの作品は本当の意味でのキャラアニメ。キャラアニメっていうのは、単に萌えキャラをステレオタイプで並べる作品ではないから。で、大体キャラが皆描けてきたら、大抵は次に来るパターンは何らかのトラブルが発生して、それに対して各人が協力し合うことで解決してさらに結束を高めるというパターン。その時には現在はこの輪の完全に外にいる副館長の諏訪も何らかの形で関与することになるってのがありそう。あのタイプのキャラのお約束として、強面で取っつきにくいキャラだが実は悪い人ではなく、本当は根底には熱いものを持っている良い人ってのがあるから。そもそもこの作品って、基本的に悪人は登場しない話だし。
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