白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

現実主義勇者の王国再建記 第9話「縦横、成らず」

ようやく軍閥の反乱の話となったか

 前々回辺りからチラホラと出ていた周辺諸侯の反乱がようやく表に出てきたようです。まあここのところの話はやや緊張感がなくなってましたから、最後に向かって締めを持ってくるにはそのぐらいの盛り上げが必要でしょう。

     
Blu-rayは発売がある模様

 陸海空軍がそれぞれの異種族が治めていて、それが中央と睨み合いをすることによって異種族の権利をも保証することにつながっているか。確かにそれを中央軍に統一するとなると、空軍のカストールが言っていたように「暴君が登場した時にどうなるんだ」と言うのは事実。それに対してカズヤとしては「今は非常時だから俺を信用しろ」としか言えないのが弱みではあるな。三公と直談判したが、海軍はジュナの仲介もあってカズヤ側に、空軍はゲオルグについたが、実は全軍ではなくて半分様子見。ゲオルグはやはりどうあっても雌雄を決するつもり。まあこうなるだろうという妥当な線か。

 

実力で叩きのめすしか仕方ないようです

 「縦横、成らず」っていう今回のタイトルの意図が今ひとつよく分からんのだが、縦横家と言えば中国の戦国時代に舌先三寸で各国を渡り歩いて、同盟などを誘導した連中のことですよね。いわゆる合従連衡などの。「鶏口となるとも牛後となることなかれ」ってやつ。今回、カズヤがジュナなどを使って三公の説得を試みたが、弁論だけではどうにもならずに実力行使をせざるを得なくなったってことか?

 ここに来て君主には不可欠のマキャベリが出てきましたが、まあ権力の維持には謀略なども必要というお話。それにしてもこの作品の作者の引出ってお約束のお約束だな。ただマキャベリズム的にはここはゲオルグの暗殺などの手もありなんですが、ここでその手は賢明ではないでしょう。ゲオルグも本当にカズヤに対して不信感を持っているかと言えばそうではないでしょうから。ただやはり抵抗勢力に担がれた以上、ここで何らかの白黒を付けないと収まりはつかないだろうという考えがありそうである。ゲオルグにしたら「俺を力でねじ伏せて、それで言うことを聞かせてみろ」ってところでしょう。内政的にも最強勢力のゲオルグがカズヤに屈したとなれば、もう不満分子も表立っての反抗は諦めざるを得ないでしょうから。敗北したゲオルグは引責辞任という形で、陸軍は後継者に託すという辺りが妥当な線か。ゲオルグは敗北時には命を捨てることを考えていそうだが。

 

この際、まとめて隣国の問題も解決するか

 要注意は隣国のアミドニアがこの期に乗じて介入しようと図っていること。まあゲオルグもアミドニアの真意は十分に分かっているでしょう。老将になるようだが愚将ではなさそうなので、アミドニアについては一度叩きつぶして力を見せつけた上で、経済関係などを結ぶことでエルフリーデンと対立するよりは平和共存することの方がはるかにメリットが大きいと分からせることが最大の懐柔でしょう。どうも以前に争いで穀倉地帯をエルフリーデンに奪われたことで国内が困窮しているようなので、それを経済交流などで共存共栄の形に出来れば和平派が中心になることになる。どうも銭勘定が得意そうな王女がいるようだから、彼女がアミドニアの鍵になりそう。もしかして彼女はいずれはカズヤの側室か?

 全13話として、内乱の問題にケリを付けて、ついでにアミドニアのことも片付けた辺りで完かな。結局は魔族云々や帝国のことは影も形も出てこないことになるが、これはもし第2期が登場することになればというところか。もっとも今のところでは普通に考えると第2期はなさそうだがな。

 

次話はこちら

anime.ksagi.work

前話はこちら

anime.ksagi.work