白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

現実主義勇者の王国再建記 第10話「兵は楽しむ所に非ざるなり」

いよいよ隣国侵攻、しかし結構翻弄している

 今回は周辺諸侯の反乱及び隣国からの侵攻という王国危機一髪物語の開始。とりあえず隣国の王様は内通したと思われる人物の口車で翻弄されているようです。それにしてもあの説得の役目は実際は命がけの任務になるのですが、それを上手くやってのけるというのはなかなかの外交官です。しかもどう見ても保身を第一にしている小者としか見えないという格好の人物。ああいう人物って外交の場では使い所はいくらでもありそう。それにしても敵の王には参謀か息子か知らないが副官的な者がついていたが、まんまと乗せられているのは能力があれなのか本当は戦争する気がないのか。

     
Blu-rayは発売がある模様

 そしてゲオルグの前にはツーバイフォー工法で突然に砦を建設して睨み合い。直属の近衛兵団はすべてここに向かわせているようですね。それにしても「墨俣戦略」って・・・。やっぱりこの作品の作者のネタの出所って非常に分かりやすいし、そっち系のマニアの常識というかお約束という範囲からしか出てこないんだな。多分その内に「空城の計」もどこかで絶対出そう。

 睨み合いの戦場ではゲオルグが「有能な敵よりもタチの悪い無能な味方」に苛ついているようです。つくづく「こんな使えない奴らだからソーマに切られるんだ」って身に染みているでしょう。だけど立場上切り捨てるわけに行かないのが彼のツラいところ。何やら裏で策を練っているようで、それに応じて空軍が襲来した・・・ってところで舞台が移るんだが、前の晩の話になってカストールの城を攻めている話が来るってことは、昨晩の内にカストールを下して空軍は既に掌握したって展開でしょうね。普通に考えると。で、空軍を動員して隣国軍も叩いてしまうって展開かな。

 

将棋倒し的にバタバタと決着をつけるか

 カストールの城の攻撃には陸上戦艦を使用。まああの構造だったら、海で使っても陸で使っても同じです。そもそも動力を持っていないんだから。ここにきて海軍味方につけたのが効いているようです。そしてこの派手な仕掛けもそれ自体が囮ってのもある種のお約束。実際には戦艦一隻で城を落とせるものでもない。戦力をおびき出している内に乗り込んでカストールと決着をつけるんでしょうね。ソーマとしては司令官を個人的に下して所属軍は丸ごと配下に組み込むつもりでしょうから。最終的にはカストールを説得する形になるんだろう。多分あの娘はソーマに付くな。もしかして彼女も側室候補?

 似たような展開で空軍の支援の元でゲオルグも下して、何だかんだでズルズルと滞陣している隣国軍に挟み撃ちをかけて殲滅ってところかな。しかしそれも徹底的な殲滅戦をして遺恨を残すような形でなく、軍事的に圧倒的に有利な局面を作ってから、「対立するよりも手を組む方が結果として得になる」という利害を説いて講和に持ち込む形になるだろうな。これで隣国問題も解決という。まあその辺りで本作は完かな。

 にしてもようやく話が動き出した感があるな。やっぱり異世界もので内政ばかりを延々としているのは、作品としてはかなりツラいわな。結局はモンスター討伐か、魔王とでも戦うかという血生臭い展開もないと話が締まらないことになる。しかしそれがゆえにこの手の作品は、最初はいろいろと特徴を付けたとしても最終的にはみな同じような話にばかりなってしまう。もうとっくに転生ものというジャンルは黄昏れているのを感じるが、次に来るジャンルがまだ分からん。もっともそれが分かるようなら私自身がそっちに乗り込むところだ(笑)。

 

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