白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

現実主義勇者の王国再建記 第6話「智者は時に背いて利を捨てず」

軍閥の反乱というお約束の展開に

 どうゆら中央で急進的改革が進められたら、周辺の軍閥がそれに対して反抗するというありがちの現象がこの国でも起こっているようです。さらにそこに改革によってそれまでの既得権益を失った腐敗貴族がこれらの軍閥と合流して利権復活を狙うという非常にありがちなパターン。概して名君の改革もこれによってつぶされることは多い。だから歴史上に名君として名を残す君主は、この反抗を力で制圧するか、もしくは人心を切り崩してこちらに引き込んでしまうかをしてます。ましてやカズヤは王位を簒奪した身ですからね。実際は前国王から禅譲されているのですが、そんなもの「力ずくで退位を強制した」とかいくらでも言えますから。

     
Blu-rayは発売がある模様

 今の状況で内乱を起こすのは得策でないのは明確なので、未然に乱を抑えるのが最上なのは間違いないが、それでも相手がやるつもりならやるしかない。ただその時には出来るだけ双方の被害を抑えた上で圧倒的な勝利を収める必要がある。この辺りは例の黒衣の宰相が裏で活躍するんだろうか。

 

心を攻める手を使うのが正解なんでしょう

 対処としては内乱勢力の頭目であるゲオルグの器量による。彼が単に野心に取り憑かれた阿呆だったら、徹底的に叩きのめして彼自身を追放してしまう必要があるだろう。しかし彼がそれなりの器量のある武人だったら、度量と力量を見せて心服させるのが一番。それこそ諸葛孔明が孟獲に対して取った七縦七擒とか。恐らくカズヤが力量も無いのに国を乗っ取ったと見ているだろうから、それを「十二分に力量も才覚もあり、この国にとって不可欠の王」と判断したら一番の忠臣になる可能性もある。

 何にせよ、もし陸軍と事を構えるのだったら、それに他の二軍が参入した来たらやっかいだから、その前にそちらを取り込んでおく必要がある。後の二将は目下のところ様子見というところだろうから、交渉の持って行き方でもろにカズヤ側につく可能性はある。実際にカズヤは目下のところ急進的な改革を進めているので守旧派の抵抗はあるだろうが、失政は全く行っていないし、民の支持もあるんだから。

 まあ黒衣の宰相も「城を攻めるは下策、心を攻めるが上策」ぐらいは言いそうな気がする。さしあたってはあの単純馬鹿のハルバート君も、これで一転してバリバリ王党派になりそうだし、カズヤは人の心を得る才覚もあるみたいだから。

 にしても、この主人公有能すぎるわな。普通はただの学生にこれだけの器量なんて絶対無いって。現代社会の知識を持ってきたからどうにかなるってものでもないし。この主人公のスーパー過ぎる設定が本作の一番の穴だな(笑)。

 

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