白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

バック・アロウ 第21話「誰が私をとめられるのか」

怒濤のハイテンション

 うーん、神回が続くな。前回のとてつもないパワーに、それを持続出来るのかと心配になったが、見事にテンション上がりまくりだな。これにはまいった。

     
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 最後の切り札・大元帥の信念は「とことんまでに人頼み」。こうして言葉にするとヘロヘロなんだが、それがやけに格好良く登場しました(笑)。いやー、人頼みもこのレベルまで来ると凄まじいというか、人頼みにすることによって人をまとめて動かすというレベルになっています。

     
さり気に凜々しく彼女も活躍してましたよ

 その挙げ句に最後は「超合体」と来ちまったもんだ。これの前の枠の「DYNAZENON」も超合体やってましたし、超合体がトレンドワードか? 仕切ってるのは大元帥だが、アタリーやエルシャ、レッカのオッサン(笑)まで絡めてましたね。これが彼の「とことんまでに人頼み」の信念。うん、ここまで来ると清々しい。そう言えばこの作品、ブルーの「自分だけは生き残る」という非常に後ろ向きに見える信念も「まず自分が生き残らないと誰も救えない」というように前向きに捉えたのに始まり、アタリーの「とりあえずやり過ごす」という信念も、「何があっても絶対に負けずにやり過ごす」という超前向きに捉え直すなど、後ろ向きに見える個人の信念を前向きに捉え直すということをやっている。その流れで大元帥の「人頼み」という信念も「みんな、オラに力を貸してくれ」というレベルに取り直した。ある意味でこれもこの作品のテーマかな。私の信念であるところの「みんなで幸せになろうよ」も「全世界が調和して人類が幸福になる」というレベルに拡張するか(笑)。

 

あまりに格好良すぎるゼツ・ダイダンが「あの人」に見えてきた

 ゼツ・ダイダンとルドルフの駆け引きが最後の最後まで炸裂してました。互いに「これで終わりか」と思わせておいて実は切り札があると言う。まあ流石にやややり過ぎで、段々とドラゴンボールなみの強さのインフレーションが起こってましたが。全体的に強さがインフレーションしすぎた煽りで、それに対応して進化したカイはともかくとして、それに置いていかれたプラークやレッカの二将軍は雑魚レベルになってしまってましたね。

     
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 ゼツ・ダイダンも最後はあからさまにカイに後事を託すという死亡フラグを自ら立ててルドルフに突撃、この辺りの白熱の展開は見事。ここで必殺技を出してくるという演出は「出た!」という感じで実に盛り上がります。そして自ら魂となっての突撃。もう東方不敗が出て来ても違和感のないような超熱い展開。いやー、ここ数年ここまで暑苦しい展開って見たことないな。かなり時代錯誤的なベタな演出なんだが、この作品の場合は妙に決まる。後はこれでGガンダムなみの暑苦しいBGM(↓)があったら完璧だったが(笑)、さすがにこの辺りは令和です(笑)。


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俺のこの手が真っ赤に燃える!!!

 そしてルドルフを倒したかと見せかけてそこからルドルフの最後の一手でゼツ・ダイダン消滅。ここでの「無音の中での絶叫」という演出は古典的でベタなものですが実に的を射てます。そこからゼツの言葉が出て来て、最後の最後で自らルドルフの力を封じてからリンガリンドの者達に檄を飛ばして消滅するという怒濤の展開。ジジイ、格好良すぎ。さすがにこの作品屈指の存在感を示したキャラの最後としては完璧ですね。本当に久しぶりに強烈なキャラが登場したな。実際、東方不敗以来のインパクトだと思いますよ。本当にこの辺りの展開なんてGガンかと思っちまったし(笑)。アロウがゼツを抱きかかえて「師匠!!」と絶叫するシーンがあっても違和感なかったな(笑)。だけどこの作品見ている視聴者の大半は、Gガンも知らない世代なんだろうな・・・。

     
ゼツが完全にこの人に見えてきました

 

その挙げ句にハイパー化したシュウが復活?

 怒濤の展開になって、その後はゼツの葬儀になっているんですが、ここで終わらないのがこの作品ですね。普通はここで終わりになって「次回はどうなるか」とつなぐんですが、ここからもう一ひねり持ってきます。

 絶望感の中で呆然と世界の破壊を続けるアロウの前に立ちはだかるカイ。しかしこの男は今までこの男ではない。ゼツ・ダイダンの最期はこの男に更なる進化を促したようです。アロウに触れることも出来ないような状況から繰り出してきたのはまさかのブラックホール砲とは・・・。本当に何でもありだなこの作品(笑)。

     
もうカイが大活躍です

 しかも最後の最後についにシュウ復活。まあシュウの復活はあり得るとは踏んでいたが、まさかのハイパー化しての再登場とは・・・。さすがにここまでやったらどうやって決着つけるのかが心配になってきた。まだまだこのままだと神とも一戦を構えないといけないことになりそうだし、それに対してシュウは何かの秘策を持っているんだろうか? またルドルフもまだ消滅していないようだから、もう一騒動何かを起こすだろうし。ルドルフに関しては逆に力を失ったことで神からの呪縛を外れて、最後に彼らに何らかのヒントを残して消滅するなんていうデスラー総統さながらの格好良い展開までもあり得る。

     
この笑えて熱くなれる迷作は、未見の人は一見してもよろしいよ

 正直先が読めなくなってきた(というか、ここのところもうわけが分からなくなっている)。最後はカイが「俺のこの手が真っ赤に燃える!!!」って爆熱ゴッドフィンガーぶちかましても不思議でなさそうだな。うん、ここまで来たらそういう大馬鹿オチでも私は認める(笑)。すいません、アニメ視聴暦50年以上のジジイとしては、今までの名作(迷作?)の諸々の影がちらついていささか冷静ではいられません。平成生まれの方々はポカーンかな。


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ラストのBGMはいっそのことこれで(笑)

 

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