白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

バック・アロウ 第12話「誇りも積もれば芥となるか」

両国の全面衝突はレッカ優勢

 リュート卿和国とレッカ凱帝国の全面戦争は、リュートの切り札のプラーク卿がいきなり凱帝に鎧袖一触されてしまってかなり劣勢。国民にも動揺が現れて、皇女様が自ら動揺を鎮めに立たないといけない状態。しかしこのことは嫌でも彼女の自覚をさらに促すことになるでしょう。

     
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 一方、シュウからブライハイトについての説明を受けているアロウだが、まあシュウの説明はまああんなものとしても、結局はアロウが信念なしでブライハイトを生み出せる理由はよくは分かっていないということである。まあそれがこの作品の鍵の一つであるんだろうけど。ただアロウは怪我を負ったこともあって本調子でないということが後々と問題になりそうな気配である。

 

戦力不足は否めないでしょうね

 皆が不安を抱いている中で、ビット大元帥だけは初戦の勝利で息巻いているようですが、一応は彼なりに心配はあるんでしょう。シュウに対して自分もブライハイトで戦いたいと殊勝な申し出ですが、シュウは「根性なしのビットの信念だと大して戦力になるブライハイトは誕生しない」とすぐに読んだんでしょう(笑)。お前はそれよりも主砲の射撃の腕を上げろとのお達し。シュウはグランエッジャはまだ秘めた能力があると踏んでますが、実際にそうでしょう。今のところグランエッジャは図体の割にはあまりに非力。それにエルシャが固定されてしまうので非常に使い勝手が悪い。この辺りはストーリー上もいずれ解決するような気がする。

     
遠からずさらなるギミックが増える予感がある

 リュート卿和国は正面から戦ったのでは分が悪いので策を駆使することに。ただいかにも見え見えな策なのでそれが成功するかは難しいところ。実際に前線の将軍は脳筋ばかりのようだが、あの凱帝はかなり曲者。ああ見えて策士であるし、さらには少々の策なんか正面からぶち破るぐらいの力はありそう。あれもブライハイトの力を体内に取り込んでいるという口だろうか。レッカの凱帝、リュートの選帝侯、この辺りが実際は何者なのかはこの世界の成り立ちの基本と絡んでいるような気がする。そしてそれはアロウが何者なのかということにも連結しているだろう。

 

開き直ったカイとレンのパワーアップ

 そしてカイ君は単独で立ちはだかりますが、何しろ万全と言いがたい状態での登場なので一蹴されしまいます。彼としてはプライドズタズタという状態。あわやというところで現れるのは、凱帝に命がけの試練を与えられて悟りを開いたというか開き直ったレン。彼女はシュウに対してかわいさ余って憎さ百倍という感じで意地で今まで来ていたんですが、ここに来てカイに対しての思いみたいなものも滲んできました。どうやらシュウに捨てられた者同士で引っ付いたか。それにしてもカイは牢獄の中でかなりハードな修行をしていたけど、それではブライハイトはさして強くなっていなかったのに対し、開き直って考え直したら一気にパワーアップしてます。結局は意志の結晶であるブライハイトは心理状態がもろに反映するということのよう。となってくるとジハードするバーサーカーが一番強いことになる。どうもカイもレンも凱帝によって巧みにそっちに誘導されている節がある。

     
こいつがいきなりパワーアップしたが、新モデルは出るのか?

 

しかしカイは本当にそれで良いのか?

 そもそもはカイもシュウと同様にレッカ凱帝国による支配体制には疑問があったはずなんだが、シュウがそっちを優先してアロウの側に走ったのに対し、カイは何だかんだでうまく凱帝に乗せられているという感じが強いな。そこのところが見ていると「オイオイ、お前は本当にそれで良いのか?」と言いたくなるところ。正直なところ初心を間違ってないかと。シュウと共に少年時代に何を誓い合ったかを考えれば、シュウの行動の意味も見えてくると思うんだが、彼はあまりに脳筋だから・・・。

     
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 で、開き直って大幅パワーアップしたカイとレンがグランエッジャの前に立ちはだかる。シュウは「やっぱり立ち直ったか」という感じで、友の復帰を喜ぶような気持ちと、これはマズいことになったなというような気持ちが半々という態度でしたね。いつもの彼に比べるといささか余裕はなくなっていたような。カイのパワーアップぶりはシュウの予想を超えていた可能性がある。

     
彼女の存在感も微妙なんだな

 あのカイを止めるとなるとアロウもパワーアップの必要があるのだが、アロウは基本的に相手を殺すということには抵抗がある上に、今は身体が本調子から遠い。あからさまに分が悪い戦いとなっています。で、アロウ危機一髪と気を持たせたところで次回ですか。この作品、こういう引っ張り方って初めてかな。

彼女にももう少し活躍してもらいたい

 何やら目まぐるしい動きになり始めましたが、この作品が2クールなのなら、後1ひねりも2ひねりもあるでしょう。アロウの正体も不明なら、シュウの真の狙いもまだ不明。そしてこの世界の成り立ちが一番不明。その辺りが徐々に出てくるんでしょう。

 

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