白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

はたらく細胞BLACK 第10話「胃潰瘍、友情、喪失。」

親友の死

 ひたすらブラックな職場の中でギリギリの状態で頑張る主人公。しかしついに最大の試練がやって来ます。彼がここからどうやって立ち上がるのか、そしてまさに満身創痍の状態の身体の主がここから立ち上がることが出来るのかといったところが終盤に向けの鍵になるのでしょう。

     
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 彼はくそ真面目な主人公とは異なるスタンスでありながら、お互いに影響を与え合って逆境を凌いできた仲間でした。そして彼は一度主人公に瀕死のところを命がけで助けられている。その関係もあって、今回咄嗟に主人公を助けたのだろうけど、その結果として彼は命を落とすことになった。これは主人公にとっては決定的な衝撃となってます。衝撃が強すぎて恐らくしばらくは立ち上がれないだろうことが予想できる。

 しかしこのまま主人公は壊れて二度と立ち上がれませんでしたでは話にならないので、どういうきっかけで彼が再び立ち上がるのかという辺りが見せ場になるんだろうな。

 それにしてもピロリ菌が完全に怪獣扱いになっていたが、それに対しての抗生物質がメカ表現で、完全にゴジラVSメカゴジラの趣になっていたな。このシリーズでは基本的に抗生物質はすべてメカ表現。つまりは本来の体内の物質は根本的に違う異世界のものという意味なんだろう。

 

原作の2巻のラストでアニメはとりあえず第1部完か

 原作と比較した時、原作は一旦2巻の時点で身体が良い方向に向かうんだが、主人公はその後、注射によってもっと悪い身体に移される話になっている。アニメではそこのところは省いて、移動後の第3巻のエピソードを途中で挿入していたので、登場人物なんかはかなり変更しており、結果として今回亡くなった彼の出番が増えることになっている。それだけにここに来ての彼の死というのの衝撃度がさらに増していることになった。話は再び今回は2巻の方に戻ってきたんだから、多分この後は心筋梗塞で死にかけるというエピソードにつながるんだろうな。

     
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 原作は前の身体のエピソードが2巻までで、次の身体でのエピソードが3~8巻というようにかなりバランスが悪い構成になっているから、多分3巻の分を身体が移る前に持ってきたというところだろう。原作の方は多分最初は元作のスピンオフ的に2巻で終わるつもりのものが、出してみたら意外と好評だったから、舞台をさらにブラックな環境に移して続けたというところだろう。だからアニメはもし第二期が出るのなら、いきなり主人公達が別の身体に移されるところから始まって、4巻以降のエピソードを持ってくるというパターンになるんだろうな。元作の方が第2期までで終了なので、本作の第2期が登場する可能性はかなり高い。元作が学習漫画的色彩が強いのに対し、本作はドラマ性を高めてあるので、完全に被っている内容にもかかわらず、意外に棲み分けが出来ている。

 

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