ペガサスがこうもりになってしまった話
いきなりのテーマは「馬に空を飛ばす」ということで、土屋さんが燃えそうなテーマなんですが、土屋さんは前回の孫がしでかした事態の片付け中で金森さんが担当することになったが、相変わらずのクライアントの無茶ぶりすぎに四苦八苦というお話。
まずは正攻法?のガチマッチョペガサスをデザインしたが当然没、次は滅茶苦茶シュールなデザイン(ダリの絵画なんかに出て来そう)も「ちょっと違うんだな」という相変わらずのホワッとした要求です。なんかこういう漠然とした要求って、いかにもデザイン業界にはありがちな気がするな。何かこの作品、こういう点に妙なリアリティを感じるのだが、作者がそういう業界に関係があったのかな?
結局は四苦八苦した結果こうもりにたどり着いたようですが、馬とは似ても似つかないような印象を受けますが、最近のDNA鑑定の結果、馬とこうもりは同じ系統の動物であるということが分かったそうです。そういう最新の事実を取り入れているようですね。本当に勉強になるな、この作品。
宝石を作るダチョウにハチドリ
そして水島さんは宝石を作る動物に取り組んだ結果、最終デザインで金森さんと揉めてゴタゴタしている内に、非常に中途半端なデザインであるダチョウが産み出されてしまったという結果に。そう言えばダチョウ、頭のところには羽毛がないという変わったデザインの鳥なんですよね。なおダチョウの砂嚢でダイヤモンドが磨かれたって話は実際に伝説的にあるようですね。
次に金森さんは宝石のような鳥ということでハチドリにたどり着くんですが、確かに小型の生物ほどエネルギー消費が身体に対して激しくなるので、しょっちゅう食べている必要があるんですよね。その上に飛行動物は桁違いにエネルギー消費が大きい。だからハチドリは花の蜜という高カロリーの栄養を摂るようになったと。あのホバリング飛行は確かに鳥のものとしては異常で、実際に昆虫のものと同じなんですよね。だからハチドリ。
シマウマの縞模様の意味から衝撃の展開に
最後は縞々の動物ということでシマウマにパンダでしたが、シマウマの縞模様は昔は草原に溶け込んで隠れるのが容易だからと言われていたんですが、それを聞いた時にも私は「本当に溶け込むのか? かえって目立つんじゃないか?」って疑問を感じてたんですが、それは実際に彼らが最初にやっていた実験の通りです(笑)。今ではこの説は否定されており、病気を媒介するツェツェバエが縞模様を避けるからというのが通説になっている模様。どうやら最新の説を反映しているようです。うーん、勉強になるな。
で、このドタバタの間にパンダ誕生。パンダって笹を主食にしているとされてますが、実際は雑食で本来は肉食獣だと言われてるんですよね。笹を選んだのは笹を食う競合動物がいないためと。だけど笹って元々栄養があまりない上に、パンダの消化系が笹を食べるのに適合できてない(実際にパンダの糞を見ると、ほとんどそのまま出ている)ので、摂取できている栄養は極めて微量なんですよね。正直、こんな効率の悪いことをしていてよく生き延びられたなと感心するぐらい。と言うわけでパンダって結構不思議動物なんです。まあ本作ではそこに事故でヒトデが混ざってしまってさらなる不思議動物になってしまいましたが(笑)。そしてその収束の過程で上田さんが堕天させられてしまうという衝撃の展開。次回はどうなるの?
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