相変わらずのお勉強漫画です
今回は免疫絡み二題。予防接種による獲得免疫と小腸内の免疫器官であるパイエル板について。
前半は記憶細胞のボケぶりが鍵なんですが、実際に大昔の注射なんかだったら、記憶細胞が本当に忘れちゃう場合もありますね。だから最近では予防注射の効果は一生ものではないということが明らかになってきた。今まで一生ものと思われていたのは、予防接種後に実は何度も症状が余り出ない感染を繰り返していて、その度に免疫が復習するブースター効果で免疫が持続していたようですが、最近は本当に予防接種後全く感染せずに経過することが増えたので、いざ感染した時には記憶細胞がボケかまして忘れてしまっているということになるとか。
パイエル板の方は腸管免疫の要のようですね。ここで抗原を取り込んで分析することで腸管内の細菌に対応しているようです。ちなみに調べたところによると、カンピロバクターは普通の食中毒菌ですが、赤痢菌はここでM細胞に感染する能力を持っているようですね。と言うわけで赤痢菌はカンピロバクターよりもさらにタチが悪いと。どうやら赤痢菌相手に今回の作戦をとると、体内に突破されてしまうようです。
なんて言うように、とにかく「お勉強になるな」この作品。と言うか、そもそも「まんがサイエンス」なんかと同根ですからね。ストーリー的なものよりも、どちらかというとその豆知識的なものの方がメイン。だからあくまでお勉強大嫌いな者には向かないですね。この作品が好きか嫌いかで、結構理系適性が分かるような気がする。
次話はこちら
前話はこちら