白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2021年冬アニメ(土曜日版)

 この土曜日に私がチェックしたのは2本です。

蜘蛛ですが、なにか? 第1話「転生、異世界?」

 典型的転生もののパターンで、最近はさすがにパターンが行き詰まったので、スライムに転生したり、ただの農民に転生したりなど今までの無双の勇者様に転生するパターンからの変化でバリエーションを付けようとしているが、本作の場合はなぜか蜘蛛(と言ってもただの蜘蛛でなくてモンスターのようだが)に転生してしまったというパターン。

     
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 転生パターンがクラス丸ごと転生というパターンで、他のクラスメイトは王子になったり普通に人間になっている連中が多い中で、モンスターに転生した奴もいるということのよう。ただヒロイン自身はまだ全くこの連中と接触がないのでどう絡んでいくのかは不明。

 もう転生に至る過程が「こんなものお約束の儀式だからどうでも良いでしょう」と言わんばかりに、突然に授業中に何かがピカンと光るだけという開始数分で終了の「雑な」もの(笑)。何かこの辺りから「お約束のパターンですが、なにか?」って感じである。

 

 ヒロインはどうやら引きこもり寸前のゲーマー女のようだが、今回はほとんど独り言の台詞ばかりのせいか、やたらに早口で口数が多くて喧しい。あまりに早口なので老化のせいで耳が半分腐りかけている私には聞き取れない台詞多数の上に、うるさすぎて結構神経に障る。この辺りは今時の若者ならともかく、お年寄りには優しくないアニメである(笑)。それにいきなり蜘蛛がワラワラという映像は、いくらややファンシーに描いていると言っても昆虫類苦手のものにはややキツい。

 とにかくまだ話がどっちにも転がり出していないので判断のしようがないのだが、ヒロインがいわゆるオタ女にしてはやけに行動力とバイタリティーに溢れているのがやや違和感が強い。ヒロインがこの異常な環境に早々と対応しているという不自然さは「お約束展開だから」と大目に見たとしても、他のクラスメイトも含めての「状況への適応性の高さ」はさすがに「今時の転生もの大流行時代の若者」ということをプラスして考えたとしても「そりゃないだろう」というレベル。この辺りは恐らく今後作品全体にわたって、いかにも今時の「人間分かってない作者が描いた作品」という特徴が漂う予兆になってるような気がするから、この辺りが限界になったら私は落ちるのではというのが目下の予想。

 

バック・アロウ 第1話

 何やら謎の壁に囲まれていて、その中だけが世界だと考えている人々が暮らしているという特殊な環境を想定した物語。世界の端が巨大な壁に囲まれているという世界は、私としてはニーヴィンのリングワールド辺りを連想するが、東西だけでなくて南北も壁に囲まれているようだから、あれよりは遥かに狭い世界である。もっともロードス島戦記以来、実質的に世界が一つの大陸内にだけに限られているファンタジー作品は多いのでその点では伝統的。ただし「壁」という明らかに異質なものが存在していることから、リングワールドのようにこの世界自身が誰かによって人工的に築かれたものというSF的オチも予想されるところ。

     
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 まだ世界観が不明だが、知性を重んじる一国と武力を重んじる一国が対立併存していて、その武力側はどことなく古代中国的な連中の模様。そこに時々空からなぞのカプセルが落ちてきて、その中身を巡って争奪戦を繰り広げているということらしい。

 で、今回はそのカプセルの中からなぜか全裸の男が出て来て暴れ回ったというのが今回の内容。と、これだけの説明だと何のことだかさっぱり分からないだろうが、私自身もさっぱり分からなかったんだから仕方ない(笑)。で、今回分かったことは、この作品のタイトルは「バッキャロー(馬鹿野郎がなまっている)」と呼ばれたその男が、「俺の名前はそれで良い」と自ら「バック・アロウ」と名乗ったということだけ。

 

 わけの分からん話だが、作品自体のテンポは良いので、その滅茶苦茶さをノリとパワーで押しきっていくというタイプの作品になりそうな模様。目下のところ登場人物達はバカばかりと言う印象(笑)だが、バカはバカで一貫しているようなのでその辺りの不自然さはあまり感じない。この全裸男は壁の外からやって来たと言っていて、戻るために壁を越えると言っているので、これから壁に向かう冒険とそれに絡む連中のドタバタが話のメインになるのだろう。

 これも目下のところは判断しがたい作品だが、一応はしばし要観察という印象。今後の展開次第で単なるわけの分からん作品で終わってしまう可能性から、大化けする可能性までかなり幅広く考えられる。


 と言うわけで、今日の2作はとりあえず判断保留と言うことでしばし要観察というところです。

 

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