ホームズ視点で描いた回
今回はホームズを中心に描いているので、モリアーティは終盤にチョロッと登場しただけ。これからはホームズとモリアーティの二重視点で描いていく作品になるんだろうか。
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楽天で前作全巻セットの中古なんかも出ているようで
ホームズと言えば助手のワトソンですが、この作品ではルームシェアの相手としてこの時に初めて出会ったってことですか。ホームズが若めの設定になってますが、ワトソンはさらに若い設定ですね。それと大家さんのハドソン婦人がかなり若いですね。原作では確か老婦人として描かれていたはずですが。まあ女っ気のない話なので、ハドソン婦人を若い美女にするってのはパターンとしてはありがちではありますが。
で、この辺りのヘッポコした楽しい絡みは、今までのこの作品とは空気が一変しますね。モリアーティ周辺は危ない耽美な香りしかなかったですから。結局はそういう世界とは対極の存在としてホームズの方があるんだろうな。確かにホームズが登場したことで、作品の世界が深まった気はします。
今回の内容は、要はモリアーティがホームズの力量を調べるために、わざと彼を嵌めたということなんでしょうね。ホームズがどうやって危機を切り抜けるかお手並み拝見ってわけなんでしょうけど。ホームズはノアティックの時と同様に、裏にシナリオを書いた者がいるというところにまでは気づいたようですが。まだモリアーティとは接点がないな。
相変わらず当の事件自体はかなり強引ですが
まあそれにしても、ホームズの推理やワトソンの検死が登場するまでもなく、被害者の様子を見ればほぼ即死なのは間違いない。それなのにあの血文字を被害者のダイイングメッセージと判断してホームズをしょっ引こうとするなんて、あの警部補、ホームズに言われるまでもなくかなり無能だな。それにそもそも被害者とホームズの接点がどこかにあるのか? 多分、その裏さえ取ってないだろうな。被害者がホームズの名前を全く知らない可能性が高そうだから。そりゃホームズでなくても「お前は無能だ」って言いたくなるわ。恐らく無理矢理に怪しそうな奴をしょっ引いて、圧迫取り調べで強引に白状させるという手法しかもってないタイプの刑事だろう。随分冤罪を作ってそう。
ホームズの肩書きは私立探偵ですが、ディテクティブ・コンサルタントとか名乗ってましたね。モリアーティの方はクライム・コンサルタントでしたっけ。何かコンサルの多い世界だな。
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