白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

100万の命の上に俺は立っている 第6話

普通の異世界冒険ものになっていた今回

 なんか今回はやけに普通の異世界冒険ものっぽいなと思ったけど、それはどうやら毎回冒頭であった「暗黒面吐露」がなかったからということも大きいようだ。そういうのが全くないと、今回の話なんか四谷が常に「クエストをクリアするには」の観点からだけ喋っていて、連行された信者達の命がどうという点については実は一切気にしていないという点がまあ通常なら若干違和感があるという程度で、普通に異世界冒険ものの内容でしたから。だけどその方が明らかにストーリーがスムーズなんですよね。

     
原作コミックが発売されているようですが

 ああいう四谷の態度が一番引っかかるだろうはずの箱崎さんは今回はだんまりでしたね・・・というか、今回彼女の台詞が極端に少なかった印象なんだが、もしかして声優さんがお疲れか?

 そしてカラクリダンジョンに到着で、ここであっさりと四谷がリタイア。いなくなってみたら実は今までこのパーティーを引っ張っていたのが四谷だってことが明らかになるんですよね。

 そして新堂さんはあの変態騎士に稽古をつけてもらいながら、「力で劣る女が勝つためには確実に急所の肉をえぐる。それは・・・」なんて話をしていたが、それが次回の伏線かな。おそらく新堂さんがそこを攻撃してガーゴイル(でしたっけ? ゴーレムではなかったようですから)にとどめを刺すってパターンかな。なお確実に相手を倒せる急所って言えば、普通に考えたら喉元だろうな。この急所を突けば、刃物でなくてもボールペンでも相手を殺すことが出来ます。ただパッと見、あのガーゴイルには首がなかったような。

 

各々が掲げる手前勝手な正義

 前半では各々が勝手に各々の正義を抱えているって状況を少し描いていましたが、まあ実際にそんなものです。正義なんてのは実際曲者で、実は何も大義名分がない場合に一方的な正義を掲げる場合が多い。掲げている側の中では一貫した理由があったとしても、外から見たらそれは極めて手前勝手な話ってのが大半。昔から大抵の戦争は正義と正義の戦争なんですよね。ショッカーのように潔く「我々は悪の秘密結社である」なんて名乗る組織はまずない(笑)。あの殺人ばかりしているイスラム国だって、彼ら自身は彼らの身勝手な正義を掲げて、正義のためのジハードだって言ってますからね。まあそれに対抗しているアメリカの側の正義ってのもかなり手前勝手なのは事実ですが。

 隊長の手前勝手な正義に時舘さんがぶち切れてなにやら喚いてましたが、あれは実際に何を言っているのかは私もさっぱり分かりませんでしたね。何やら自分が日頃から抱えていた不満の何かに触ったらしい。もっとも「独裁国家なんて大嫌いだ」ってのは私も同じですがね。昔から本当の意味で国民のためになった独裁国家なんてほとんどない。たまに一代限りで優秀な統治者が現れるようなこともないではないが、それでも大抵は息子の代になるとダメになる。そういうことが起こるから、やや非効率ではありながらも民主制という安全装置を取るわけですが。

 で、こいつは基本的に絶対信用できない奴だよなと考えていたら、案の定しっかりと裏切ってくれましたか。こういうのもお約束か。もっとも無駄に時舘さんが事を荒立ててしまったのもきっかけの一つではあります。こういう後先を考えずに行動するってのが、この作品のキャラの特徴でもあるが、やはり全員がある種のコミュ障なんだろうか。その辺りは今時なんかもしれない。

 

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