サラ再登場で妙にほんわかした話に
今回は「人が全ての嘘をつけなくなると世の中が成立しません」というよくある寓話です。あの王様、一途すぎて暴走してしまうタイプのようです。それにいささか人間不信もあった模様。王という立場になると回りには偽善を抱えた連中がすり寄ってきますが、そういうのに耐えられなかったのでしょう。まあある意味で純粋な人です。
で、今回は2話で登場したサヤが再登場。と言うわけで妙にほんわかとした話になってました。この作品のヒロイン、前回のフラン先生とか、今回のサヤとか、より強烈なキャラに振り回されまくる時が一番素直になる感じですね。それに以前から感じていた通りに、今回サヤに完全に振り回されて「なんでこんなことに・・・」って感じで出ていた引きつり笑いが一番しっくりきてました。
全く嘘のつけない結界って。しかし彼女「私は清らかな性格です」って書いてましたが、「それこそ一番の嘘じゃん」ってツッコミ入れたくなったけど、彼女自身は本当にそう信じているわけですから彼女にとっては嘘じゃないんでしょうね。私は美人ですってのも同様で(笑)。
そしてこの国の結界の盲点をしっかりと見抜いて利用した。つまりは一文一文自体が嘘でなければ問題ないので、それをつないで完全な嘘にしてもそれは引っかからないと。全く以て典型的な詐欺師の手口です。一番上級な詐欺師は全く嘘をつかないで大嘘をついて相手を欺しますから。前から感じてたんですが、このヒロインって詐欺師の才能がかなりあるんですよね。とにかく舌先三寸がうまい。
今回は妙にほんわかした話で、やっぱりこの作品はこういう展開の方がしっくりくるんですが、やっぱり次回辺りでまた暗黒変するんでしょうね。どうも作者がそういう展開の話を書きたがっている節がある。まあ分かるんですよ、創作者にはありがちなんです。それこそ世界をガラガラポンしたくなることって。まあそれで説得力のある話が書けるなら良いんですけどね。往々にしてこの作品の場合はそういう展開の時には話に説得力がないから・・・。
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