白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2023年秋アニメ 日曜日編

冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた 第1話「アンジェリンの憂鬱」

 話の方向性が見えんな。タイトルを見た時には私は、冒険者を引退して悠々自適のスローライフを送りたいと思っていた親父が、Sランク冒険者になってしまった娘に無理矢理現役復帰させられて、嫌々冒険の旅に引きずり回される話かと思ってたんだが、そうではなさそうだし。

     
原作はライトノベルでコミックも出ているってパターンらしい

 今回見ている限りでは、ファザコン気味の娘が里帰りしようと目論むが、その度に何らかの邪魔が入って・・・というドタバタだけに見える。もっとも単なるそんなすれ違いドタバタだけで1クール持つわけもないから、何らかの方向にストーリーが展開するんだろうけどまだそれが全く見えない。

 それとまだ親父の実力のほどが見えんな。アンジェリンは今でも父親の方が自分よりも強いという感覚があるようだが、それは単なるファザコンの身びいきの可能性もあるから。親父は冒険者として全く名を残していないみたいだし。もっとも子供たちを助けるためにモンスターを一撃で葬った攻撃の鋭さを見たら、そう弱いわけではないことも確か。まあ負傷を負って冒険者引退したこともあって、自己評価は低そうだが。

 これが「実力はあるが自己評価が引くくて世に出るつもりなんてもうない親父が、娘のせいで日の当たる世界に引きずり出される」って展開だったら、今度は「片田舎のおっさん剣聖になる」のパターンそのまんまになっちまうんだが・・・。まあとりあえずしばしはチェックか。目下のところ私の嫌いなタイプの作品ではないので。

 

 

帰還者の魔法は特別です 第1話「破滅」

 なんか諸々の要素をぶっ込んだ作品だな。破滅に瀕した世界を救ったと思っていたら、いきなり敵の最後の暴発で失敗なんて展開はまあ衝撃的ではあるが、その結果として10年遡ってしまってとなったらオイオイで、そこから学院に復帰してとなったらアラアラで、戦いで失った恋人とやり直すとなったらアチャーって感じ。結局何だかんだで前置きが長かったけど、最終的に落ちたところは非常にありがちのシチュエーションに見える。

     
コミックまだ2巻しか出てないのか?

 要はここから「人生やり直し」パターンで、長大な死に戻りとも言える。ただ当面さしあたっては学院ヘッポコストーリーになる可能性がかなり高い。それが突然に破滅の影が迫ってきて、それに対してどうやって10年前の悲劇を防ぐかというところが本題になるんだろうが、下手すりゃ今期1クールは学院ヘッポコやっているだけで終わる可能性も。そしてそういうことやっている内に、話の本筋見失う可能性も・・・なんてことまで懸念されるがまあそれはまだ分からん。

 とりあえず主人公の目的は、10年前の悲劇を繰り返さないことだが、影が現れることを阻止出来ない以上、それに対抗するための十分な戦力を学院で確保するってのが主眼だろう。となると、この学院は差別が非常に強く、平民はそれだけでまともな教育を受けさせてもらえないからそのまま才能が埋もれるということを言っていたから、そこを学園改革して、平民の中から優れた才能を持つ奴等を発掘育成して、アベンジャーズ結成するって話になるんだろうけど。しばし様子見るけど、単なる学園ヘッポコドラマになるようだったら切るか。

 

 

最果てのパラディン 鉄錆の山の王 第1話「聖騎士と詩人」

 かなり昔(今調べてみると2021年の秋期ですね)に第1期が登場して、その時には「地味作ではあるが、王道ファンタジーとしてしっかり描けている」と私的には高評価した作品の忘れた頃の第2期のようです。ちなみにこの期の私のA評価は本作と「白い砂のアクアトープ」の2作なんですよね。一応「続編製作」との話はあったが、もう出ないと思ってた(笑)。

     
小説原作でコミックも出てます

 そういう経緯があるので、目下のところは正直言うと、前シリーズのクオリティを保てれば今期の本命の可能性がかなり高いという作品になります。懸念すべきは奇を衒っての失敗。この作品の場合はとにかくガチガチの正攻法ってのがポイントですから。

 で、第2期の最初となる本話は、ビィと共にアカデミーに行くエピソードを通して主人公のキャラクターや行動原理などを紹介しています。例によって「あくまで真面目に真剣に生きる」を誓っている主人公なので、あまりに背負い込みすぎでしんどすぎなほどに真面目なんですが、それが挫けたら崩壊してしまう主人公なんで。まあ彼に欠けている部分はパートナーの「麗しのメネルドール」が補ってくれることになっているんでしょうが。

 

 

豚のレバーは加熱しろ 第1話「オタクは美少女に豚扱いされると喜ぶ」

 イマイチ良く分からん話だな。今回の内容って確かにすべてサブタイトルに集約されているわ。美少女に豚扱いされることがご褒美のドMのオタが、従順美少女に拾われて卑猥な本音ダダ漏れのウハウハライフって話のようで。

 とりあえずこの主人公、流石に豚なのは不自由すぎるので人間に戻りたい意志はあるようですが、元の世界に戻りたいって意志は微塵もなさそうですね。この現世に対する執着のなさってのが今時っぽいんですわ。こんなクソゲーみたいな人生だったら、さっさと捨てて異世界に行きたいという。まあ私もそういうことを考えなくもないですが、いざとなったら思いの外に現世のしがらみが多い。

 「転生したら豚だった件」ってところだが、スライムに転生するやつは出オチに見せかけて、実はしっかりと話を考えた上でだったんだが、本作については自動販売機と同様に先のことはあまり考えていない単なる出オチとしか思えん。そもそも美少女に豚扱いされて喜ぶのはオタ共通の属性でなく、ごく一部の特殊な嗜好を持っているオタだけ。その時点で意識もズレまくってるからな。ヒロインの都合良すぎる設定といい、今後超ご都合主義のオンパレードになるのが見えてる。本作は今回で切りだな。

 

 

ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~ 第1話「断頭台から始まるお姫様」

 ああ、こりゃ典型的ななろう系の悪役令嬢パターンだわ。悪女ってよりはあまりに無知なお嬢様だったために世間知らずな我が儘に育ち、何も分からないうちに革命で国がコケてしまって処刑された王女が、その経験から二度と同じ道を辿らないように奮闘するというパターンか。まあモデルがマリー・アントワネットであることは言うまでもなかろう。

 で、これからヒロインは勉強して、自分が前世で失敗した原因を辿って国家の問題点を有能な家臣の取り立てなどで解決し、革命なんかが起こらないようにしていくって話になるんだろうことは明らか。どうせその過程でまたご都合主義満載の展開するんだろうな。基本的には昨シーズンの「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王」と似たような展開だろうな。

 というわけでもう展開読めますのであえて見る気もしません。今回で切ります。

 

 

ラグナクリムゾン 第2話「物語の始まり」

 ああ、やっぱりそっちに行ったか。私が懸念していた一番面白くない方向だな。この後はひたすら主人公が竜族を狩っていく話になるんだろうな。それも最初の頃は相手よりも圧倒的に主人公が強いのでほとんど蹂躙だが、やがて段々と相手もボスクラスが出てくるようになって、戦いが一筋縄でいかなくなるけど、そこをどうやって倒すかというのが一番のポイントというジャンプ漫画的な展開。

 もっともジャンプ漫画でお約束の「友よ・・・」はなさそうだが。基本的に主人公は誰かを仲間にしたらそいつを死なせてしまうだけだと痛感しているし、竜族に関しては殲滅するべき相手であって、友情の成立しようもなさそうだし。

 というわけで本作も展開が読めるので今回で切ります。私の好みではなさそうだ。

 

 

ポーション頼みで生き延びます! 第1話「転生特典でお願いします!」

 なろう系転生無双ものの超お約束パターンを、今時なんのひねりもなく持ってきたって印象だな。ご都合主義満載の設定にご都合主義満載のストーリー展開。唐突に転生になったがしたたかで計算高くてバイタリティの強いヒロインと。

 もう開き直ってヒロイン自体が「チート能力」と言い切っているが、そのチート能力で快進撃していくって話になるってことは今回見ただけでも嫌というほどよく分かる。そして内容的には特に見るべきところは全くないということも。

 というわけでも本作もこれで切ります。


 日曜日はべらぼうに作品数が多いなと思っていたが、いざ中身をチェックしてみると、いきなり半分以上が今回で切るべき内容になってしまったな。後は「パラディン」は余程下手をしない限り生き残るが、後の2作は目下のところ5分5分ってところかな。今期はとにかく第1話で見切りがつく作品が多いのも特徴だな。

 

 

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