白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2023年秋アニメ 火曜日編

鴨乃橋ロンの禁断推理 第1話「大都会連続溺死事件」

 超切れ者の探偵であるが、最後に犯人を自殺に追い詰めてしまうために探偵業を禁じられていた主人公が、相棒を得たことで探偵として復帰するという話か。かなりぶっ飛んだ主人公の設定が最大の特徴だな。推理の内容に関しては、今回見ただけで言えば所詮「名探偵コナン」レベルだが。

     
コミックの原作があるようです

 まあ都会で溺死といった時点で思いつくのは理髪店とかで、被害者の行動ルートを見ていたら明らかに直前に身なりを整えようとする(同窓会参加とかパーティー参加とか)だったから、視聴者でも大体そこにたどり着くようにはなってるわな。ぼんやりしている都々丸以外は(笑)。ただ大人しく溺死させられるってところだけが不明だったが、洗面台の中にドライアイスで酸欠空気を作るか・・・二酸化炭素が空気よりも重いから下に溜まるってことでこういうトリックをよく推理ものは使いたがるが、現実には二酸化炭素が重いと言ってもそんなズッシリと下にばかり溜まるわけでなく、空気の流れもあるしで現実はあの洗面台に頭を突っ込んだだけで意識を失うという状態にするのはかなり難しい。恐らくガスがかなり拡散するから、洗面台の中にそれだけの高濃度の二酸化炭素がある状態だったら、店の中にも二酸化炭素がかなり多くて、中に入ったら頭痛がするとか、ひどい場合は犯人の理髪師自身が泡吹いて失神する可能性も。

 で、主人公が犯人を自殺に追い込むプロセスですが、理詰めで犯人をそっちに追い込むってのでなく、一種の催眠術的なものでアニメ的表現では魔眼の威力みたいな雰囲気でしたが、この作品って魔眼とかが出てくるような作品ではないと思うから(オカルトとミステリーの組み合わせは相性が最悪というよりも、そもそも作品が成立しなくなる)、まあ無意識での催眠術ってあたりが落としどころか。主人公が犯罪者を憎む、もしくは軽蔑する考えが強いから、無意識でそこまで追い込んでしまうということで。

 正直、アニメのミステリーものにはあまり期待はしないが、主人公のキャラ設定とか興味深いんで、一応はしばしフォローか。

 

 

SHY 第1話「シャイなので」

 うーん、一風変わった作品だな。各国に超越した力を持つヒーローが現れて、無理矢理に地球上の戦争を終わらせてしまって平和になった世界か。設定自体が突飛すぎてまるっきりリアリティの欠片もないが、まあそれはわざとなんだろう。そもそもヒーローが戦争を終わらせようと思うと、すべてのヒーローがそういう意志を持っている人物に統一されてないといけないから。下手な人物にヒーロー能力与えてしまったら、戦争終わらせるどころか逆に国家に利用されて戦争の尖兵になりかねない。下手すりゃヒーロー同士が全人類巻き込んでのハルマゲドン・・・って展開の方がリアリティがあるもんな。

     
これもコミック原作があるみたいです

 で、日本のヒーローはタイトル通りのシャイな少女で、精神的にはかなり脆い。真面目ではあるがネクラ系で影が薄いってタイプか。どうしたわけかヒーローに抜擢されたって感じだな。恐らく彼女が真のヒロインへと成長していく過程を描く作品になるんだろうなとは思うが。単にヒロインを並べてキャピキャピするだけの作品の可能性もまだあり得るが、今回の展開を見ていたらそっちではないような気が。もしそっち系の作品だったら即刻切りますが。

 とりあえず敵らしきものの存在も示していましたし、ヒロインが成長しつつ地球を守るって形の話ではという気がします。まあしばし様子見かな。

 

 

とあるおっさんのVRMMO活動記 第1話「アース、ログインする」

 38才のサラリーマンのオッサンがバーチャルRPGゲームをするってだけの作品のようだな。正直なところ、こういうハッキリと「これはゲーム世界です」と設定する作品も一つのパターンであるが、私にしたらそれって最初から興醒めなんだよな。どんな波乱があろうとも、要はログアウトしたらそれで終わりでしょって感じがするから。そりゃ話作る側からしたら、所詮はゲーム内でのことだからとかなり無茶も出来たりして楽だろうけど、所詮バーチャルはバーチャルという感じがあって主人公に切迫感がないから、見ている方も醒めて見てしまうんだよな。例えばヒーロー戦闘ものでも、主人公が実際にアーマー付けて戦闘している設定の作品と、主人公が遠隔からロボットコントロールして戦っている設定の作品だと、どうしても後者の場合は視聴者も醒めた目で見てしまう。

     
なろう系でコミカライズされているということらしい

 それと個人的には「38才でおっさん」というのを強調されると抵抗があるな(笑)。私から見たら38才なんてまだまだ若造だし、私自身も「あの頃はまだ若くて良かったよな」って時代だから。まあそれはメイン視聴者層である10代の若者と、既に人生半世紀を超えている私の感覚の違いだから仕方ないことだけど。

 まあそんなことは些事でどうでも良いことなんだが、とにかく「話が全く面白くない」んだよな。主人公自身が目指しているのが、しんどい日常の生活から離れて気を抜ける世界をゲームに求めたってことだから(この感覚だけは、サラリーマン生活に疲れ切っている私としては共感は出来る)、内容的に辺境スローライフ系に近いんだが、スローライフを転生して送るってんなら良いんだが、ゲームの中で、それも正体である普通のオッサンが存在している状態で・・・となると、延々とオッサンのゲームプレイ見せられているってだけになってしまって、盛上がるべきはずもないんだよな。見知らぬ世界に転生してしまった主人公が生き残るための葛藤ってのが皆無だから。その上にこの手の系統のお約束でご都合主義的に勝手に主人公がチート化してるから、盛上がりようもない。

 というわけで、本作についてはもう今回で見切りつけます

 

 

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