白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

AYAKA -あやか- 第11話「幸人、飛んでみろ!」第12話「恥ずかしいこと言ってんじゃねーよ」

あっさりと水の龍の力を行使した幸人

 尽義の命がけの術で幸人は水の龍としての本体に覚醒、そして火の龍と衝突しながら調和を保つ方向へ。結局のところ火の龍というのは水の龍の敵なわけではなく、二つセットでバランスを保てるものが、水の龍が消滅したことでバランスが崩れて火の龍が暴走してしまっていたということの模様。尽義に導かれた幸人は意外にあっさりと水の龍に覚醒した模様。そして火の龍との激しい戦い・・・というよりも、実際はじゃれ合いなんでしょう。要はバランスを取り戻すための儀式ですから。

     
Blu-rayが出ているようで

 そして果たして戻ってこれるのかと懸念されていた幸人だが・・・あっさり戻ってきた。これは私も少々肩が落ちたが、当然のように命がけの術を行使した尽義の方は戻ってこず、後半は延々と尽義の葬式に責任を感じて落ち込む幸人というお約束展開が来ますが、正直この時点で「後1話あるんだからこのまま終わるわけないよな」とひねくれた見方をしている私がいます。そうしたら案の定、「キターッ」という展開。命脈に尽義の存在を感知して駆けつける幸人、そしてその幸人の気配に気付く面々というお約束展開です。にしても思いの外自由に幸人は水の龍の力を使っているような・・・。まあ何にせよ、尽義のようなタイプは殺しても死なないキャラってのはお約束なんですわ。ただ急がないと尽義の身体が火葬されてからじゃ手遅れ。

 

 

お約束の大団円に

 で、お約束バリバリの超ご都合主義展開が来ましたね。命脈に飛び込んだ幸人はここで親父さんとも再会。と言っても、幸人は小さすぎたので親父さんの顔をよく知らないんですよね。誰だろう?このガラの悪いオッサン?って感じですわな。そしてこの親父さんがナビゲーターを務めてくれる模様。どうやらここで輪廻の輪にも入らずに火の龍を鎮めていたって言うんだから、親父さん成仏出来ずに地縛霊にでもなってたのか? とりあえず親父さんの指導を受けて幸人は尽義を探しに・・・って結構あっさりみつけるんだよな。幸人の能力上がりすぎだろ。

 もっともここからどうやって帰ったら良いかが分からない。こういう時には外から誰かが誘導するというのはお約束で、ここで地上にいて役に立ってなかった連中が活躍することになる。結局は幸人達は兄弟子と友人、そして一条さんの愛の力で救われるという超お約束ご都合主義展開となります。それにしても尽義がひょっこり生き返ったら、そりゃ皆驚くわな。もっとも実は死亡鑑定がハッキリしていなかった昔は、死んだと思ったらまだ死んでなかったとかで、葬式中に故人が棺桶の中から起き上がったなんて例はマジであるらしい。そもそもお通夜を一晩置くのも、生き返ることがないかを確認するという意味もあるとか。

 

 

もう少し深い話にして欲しくもあったが、まあまあの作品では

 そして最後はお約束大団円で皆の高校入学式ですか。まあ見事なまでにお約束を踏んでいった作品だな。ただそれだけに目新しさはないものの、作品としては破綻もなく、また幸人のキャラも描けていたし、彼の成長も含んだ物語として筋が通った。ただ全12話とかなり短い尺で全てを描ききるためにバタバタした感はあるが、まあスピーディーに上手く描いたんじゃないでしょうか。このネタだったら2クールに引っ張ったら、確かに人間ドラマをもう少し濃密には描けるが、ネタがなくなって引き延ばしがしんどくなる可能性もあったから。もう一ひねりのネタを加えたら2クールでちょうどだったんだが。2クール作品にするんだったら、朱の邪法絡みのネタをもう少し加えて、春秋と朱の対立と和解をもう一本のドラマとして正面に出すな。

 

 

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