白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2023年冬アニメ 水曜日編

便利屋斎藤さん、異世界に行く 第1話「便利屋、斎藤さん」

 転生異世界ファンタジーと言えば今時のありふれすぎたパターンですが、本作についてはショートエピソードの連続で、何となく原作は4コマ漫画なのではという気がしますね。と言うわけでAmazonで原作調べたら、4コマではなかったが1ページエピソードのショートネタの連続作品のようです。ただその形式でずっと引っ張るのってしんどそうと思ったのですが、後の方の巻を試し読みしたら、自然に1話の長さが長くなっていっているようで、自然に普通のファンタジーになって行っている模様。

     
原作コミックが出てます

 ただそうなったらそうなったで、この作品固有の魅力ってのがどこにあるのかが難しいところ。便利屋さんが異世界転生したって話だが、今のところはその異世界ギャップを見せるって作品でもないし、便利屋スキルもチートってレベルではないしで、そもそも異世界転生の必然性が皆無の作品だから。普通の異世界ファンタジー書こうとしたけど、それだと有象無象に埋もれて惹きがないから、流行の異世界転生入れたけど、逆に有象無象に埋もれたって感もなきにしもあらず。

 まあ今のところ、実に無難に作った異世界ファンタジーって感じなので、しばらくは様子見だけど、作品自体に何となく怠さがあるのが気がかり事項。

 

 

アルスの巨獣 第1話「はじまりの約束」

 何やら禍々しげなタイトル文字を見た時には「進撃の巨人」タイプの作品かと思ったが、中身はむしろ「未来少年コナン」だな。ヒロインの無双すぎる身体能力とか。ジブリ的作品に今風要素をぶち込んだような感触がある。

     
既にBlu-rayは発売予定

 まだまだ話が転がり始めたところだから、全く先が読めないが、目下見たところ結構壮大な話になる可能性がありそうだし、どうやら原作付きでなくてオリジナル作品の模様だから、そこのところが期待かな。この手の作品で原作付きで12話で話の途中で中断だったら興醒めも著しいから。

 企画・脚本がどこまで作品を練り込んでいて、最後までキチンと見通しをつけているかが問われるところです。とにかく最近はこのストーリー立てをまともに出来ないクリエイターが多すぎますので。上手くまとめきることに期待ですね。それが出来れば今期No1になれる可能性のある作品ですから。

 

 

ノケモノ達の夜 第1夜「Let's be alone together」

 不幸な人生を送ってきた少女と、永遠の命に疲れてきていた悪魔が出会ったことから始まるエピソードか。原作はサンデーに連載されたコミックで既に完結している作品ってことは、12話でまとまるかは疑問だが、2クールぐらいやったら綺麗に完結する可能性があるということか。もっとも1クール終わった時点で2クールが出来るかは微妙だが。

     
原作コミックは出ています

 最終的にはヒロインのウィステリアは、自身というよりもマルバスを救うために自身の視力を贄にして彼と契約を結んだということのようですね。マルバスはかなり能力を持つ上位悪魔だが、契約をしていないことで能力のかなりを封印していたみたいな状態か。それがウィステリアとの契約で解放されたということの模様。

 そもそも悪魔が何を目指しているのかは特になく、何となくただ存在しているって雰囲気ですね。だからマルバスはそういう状況に疲れていた。それが守護すべき対象であるウィステリアを得たことで生きることの目的が生まれてくると言うところでしょうか。

 で、どうやらウィステリアの兄らしき男は、魔族討伐を目的とする組織の所属という複雑な関係になっているようです。この組織なんかも絡んできてドラマを盛り上げるんだろうと言うことは予測がつく。とりあえずしばしは観察か。

 

 

人間不信の冒険者たちが世界を救うようです 第1話「人間不信の冒険者たち」

 悲惨な経験のせいで人間不信に陥っている4人がパーティーを組むって話か。主人公のニックは、ざまぁ系のテンプレ通りにパーティーをリストラされた挙げ句に彼女だと思っていた相手にも騙されて貢くんにされていたという悲惨な人物。そしてそれとパーティーを組む目つき悪い魔術師のティアーナはこれまたざまぁ系のテンプレの「一方的に婚約破棄された女」というパターン。そして神官のゼムは「ストーカー気味の少女に痴漢冤罪で陥れられて、すべてを失って転落した」っていう「それでもボクはやってない」パターン。なお竜人のカナだけは何があったのかを細かくは語っていないが、実はその辺りがストーリーの核心につながるのではという感じがある。

     
原作はいわゆるライトノベルのようで

 まあ個々人をとってみたら、ざまぁ系のテンプレ通りなんで目新しさはないが、そいつらを集めてパーティーにすると言うところで目新しさを追求か。まあお約束から言ったら、人間不信に陥っているメンバーが、パーティーとして協力して心を通わせていく過程でその悲惨な過去から立ち直り、最後は世界を救うような大きな功績を上げて世の中全体に対して「ざまぁ」ってとこか。

 と考えたら結構お約束系なのであるが、懸念事項は転落した後のニックがドルオタになるというあまりに突飛すぎる設定をつけたがる作者の感性だな。こういうところに奇をてらいたがる輩は、往々にして肝心の所で奇をてらって失敗することが多いというのが私の経験則なので・・・。まあとりあえずはしばし様子見。

 

 

HIGH CARD 第1話「ONE SHOT」

 どうやら本作もオリジナルっぽいですね。特殊な能力を秘めたカードを巡る諸組織の思惑が絡み合い、それに巻き込まれる小悪党の主人公ってパターンの、スパイアクション的な作品のようです。第1話を見る限りではテンポも良いしアクションも小気味よい。

     
これはアニメと同時登場のコミカライズ版とのこと

 話の背景がまだよく見えてはいないが、基本的にはカードを巡る争奪戦と、それに巻き込まれる主人公のドタバタってパターンでしょう。見ている限りでは主人公は途中で乱入してきたあの赤服とコンピを組むことになるんだろうと思うが。

 まあよくあるタイプの作品なので、余程の下手を打たない限りストーリー的に破綻するってことはまずないだろう。後はどれだけ痛快に主人公の活躍を描けるか。とりあえずしばし様子見。

 

 

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