例によって順調すぎるヒロイン周辺
うーん、想像以上の順風満帆展開で、ヒロインの回りは良い人ばかりって展開を驀進し始めたな。いわゆるほのぼの系少女漫画の王道になって来ていて、こういうのは好きな人には好きかもしれないが、私には退屈一歩手前だな。正直なところ、この曜日には他の作品が一切ないので単独項を立てたが、消滅するか続くかの線上ギリギリです。なんか「スライム倒して300年」とか「チート薬師のスローライフ」とかの完全同類だな。
前話で無双の大立ち回りをしたサラサですが、一応あれは薬物ドーピングしていたってことですか。で、一応はその反動はあると(いよいよ薬物ドーピングだ)。まあそれでもしばらく寝てたら治るぐらいなら大したことはないようだが。で、アイリスとケイトはやっぱり引き込まれたか。2人とも莫大な借金で縛られて奴隷です(笑)。
事業継続のために金稼ぎは必要という観点を正面に出している点がこの作品の特徴とは言えるんだが、その割には現実のその金勘定の収支とかがファンタジー世界のせいであやふやってのがこの作品の弱点でもある。その経営戦略の面を前面に出して「異世界錬金術師の少女がドラッカーのマネジメントを読んだら」みたいな話にする手もあるんだが、まあ作者がそこまで経営云々できるポケットがないんだろうな。そっち正面に出したら「現実主義勇者の王国再建記」みたいになっちまうが。
そしてヒロインに新たな出会いもってか
で、今回は前話の事件の後始末と、4人で楽しく暮らしていくための準備という話。店が思いの外の大損傷したので、この際に快適リフォームというお話ですか。そしてロレアの提案で快適な共同生活のためには機能的なキッチンをというところから始まった。そもそもこの作品のヒロインは、少女漫画のお約束として可愛い美少女として描かれているが、実際は学校でひたすら猛勉強ばかりをやっていて友達も作らなかったというコミュ障に近い少女で、女子力という観点からはかなり低いはず。だから実像はガリ勉の世間知らず少女ですね。多分、食生活なんて放っといたらカップ麺だけで済ませるタイプ。というわけで、生活サポートにロレアのような女子力の固まりのようなタイプが必要と。さらにそこに体育会系の2人も参加か。
サラサは先のドタバタで入手したら素材を換金するために近く(といっても通常なら3日はかかるらしい)の町の錬金術師の店を訪れると。で、最初の店はかなりひどい店だったが、2店目の店はまともでそこで頼れる先輩タイプの店主と意気投合ってか。どうもこの店主がサラサの師匠を連想させるのだが、この作品の作者がイメージする頼れる信頼できる年上女性ってイメージがこういうタイプなんだろうな。今時作品は「そう思わせていて実はその裏では・・・」というひねりを入れたがる作品も少なくないんだが、この作品はそういうところはストレートで、とにかくヒロインの回りは良い人ばかり。
リフォームに当たっては魔導コンロを導入とのことで、サラサが自らコンロを制作するついでにこれも商売にした模様。これを見ていて「おっ、まるで錬金術師のようなことをしているな」と思ってしまったんだが、ヒロインは実は錬金術師だった(笑)。ここまでの話を見ていて、無意識にヒロインのことを薬師だと思ってしまってたんだよな。なんせ錬金術の範囲を拡大解釈しすぎだから。完全に薬師を兼ねているし、一部ヒーラーとかの要素も入っているし「異世界の錬金術師は無双です」って感じ。この作品って、明確には魔法の概念は登場しないんだが(本来は錬金術は魔法の一番の対極概念なんで)、実際は彼女のやることは魔法の要素がかなり入っている。まあ魔法は1つのエネルギー源という解釈ですかね。
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