無数にある類似作品の一つとしか
絵に描いたようなお約束パターンの作品です。どうやら主人公は社畜だったようですが、何らかのキッカケで転生して無双というお約束中のお約束パターン。もう典型的な今時の量産型ファンタジーです。
ところでこの作品、どこかで覚えあるなと思ったら、大昔に1ヶ月だけお試ししたKindle unlimitedで第一巻を読んだ記憶がある。その時の印象は「ストーリー立ては並、文章力も並、これで小説家名乗れるんだったら私ももう少し若かったら目指したよな」というものだった。その作品がついにアニメ化ですか・・・本当によくもまあこれだけ同じような作品ばかり・・・。
本作の売りの一つは一般的にあまり強いという認識がないビーストテイマー、しかもそのテイムしているモンスターがスライムという、普通に考えたら弱そうに見えるキャラが実は特殊能力てんこ盛りで無双といういわゆるギャップパターン。だけどそれも今ではあまりにお約束過ぎるんだよな。つまりはどこからどこまでも全く独自性がない。
ようやく話がかみ合いだしたのが第5話か
で、最初から見てたんだが、特に序盤は「つまらないな」という印象が強かったんだが、それはやっぱり主人公があまりに感情希薄な感じで単にストーリーをなぞっているだけという印象が強かったから。確か原作読んだ時にはことさらにそういう主人公という描き方はしてなかった気がするから、これはアニメ制作側の問題だな。
基本的に主人公が何を考えているかが不明で、状況にタダ流されているだけに見える作品ってのは見ててしんどい。昨期の「魔法使い黎明期」がまさにそれ。主人公が主体的に動き始めたかと思ったら作品が終わってしまった。ああいう作品はしんどい。この作品も殊更に主人公が感情が希薄という設定ではないにも関わらず、序盤は完全にそういうキャラに見えた。
そういう意味ではかみ合ってやっと面白味が出て来たのは第5話になってから。なんかまるでミスター味っこみたいになっていたけど、主人公が食い物に対する執着という人間味を出し始め、また薪のエピソードなどで無自覚無双キャラのギャップギャグというのが初めてかみ合った。ハッキリ言って、それまでの話は完全に蛇足になっている。そもそも私は以前から言っているように「無双すぎる主人公はストーリー破壊の最たるものに過ぎない」わけで、いきなりあんなドラゴンを難なく始末してしまうような無双な主人公では、まともに話が盛り上がろうはずもない。
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