白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

転生賢者の異世界ライフ 第6話「怪しい村に潜り込んだ」第7話「暗殺者に狙われていた」

主人公が無双すぎてひたすら盛り上がらないストーリー

 やっぱり盛り上がらないな。悪の巣窟と思われる村に乗り込んだが、実際に乗り込んだのスライム連中で主人公は遠隔操作このリモート感もこの作品が盛り上がらない一因ではある。正直なところ冒険ファンタジーは本人が命を晒して生きるの死ぬのやるから盛り上がるんだが、本人が安全な場所からリモート操作だと盛り上がろうはずもない。まさか「戦争が起こったら参戦する覚悟は出来ているが、その時は自分は兵士ではなくて本部で参謀」のネトウヨ様でもなかろうに・・・。

   
小説やコミックが出ている模様

 で、敵は作戦が気がつかれていることが分かったら、さっさと自爆するジハード兵だし。何か脈絡がないわな。そのとんでもない規模のはずの爆発も、無双の主人公様がチョイチョイと結界で封じてエンド。主人公が無双すぎて緊迫感の欠片もないわ。

 そしてこれでこの町での事件は解決だから、主人公はさっさと次の町へ・・・って、主人公は自分の強さを隠しているって設定だから、他の人物と関わり合いを持たないようにしているということで、出てきたキャラが次々と使い捨てになる。この辺りもこの作品が妙にドライすぎて響いてこない一因でもある。普通の作品だったらティナとリーサのようなキャラはレギュラーとして後々までかんでくるもんだが、この作品の場合は「はい、さようなら」で完全に終わりだからな。別にさすらいの主人公でも良いけど、それでも普通は主人公を追っかけてくる女がいたり、何かの度に遭遇するライバルのようなキャラがいたりとかでレギュラーが出てくるもんだが、そういうのが一切ない。その上に主人公が妙に淡々としていて思い入れしにくいキャラなものだから、話が表層でスベルスベル。

 

 

暗殺者に狙われたところで、これも瞬殺なんですよね

 第7話では、それまでに様々な陰謀を巡らしていたらしき組織が、主人公を暗殺するべきかと監視していたようだが、無双の主人公様は簡単にそれに気付いて、自分が暗殺対象に相当しないヘボい冒険者だと見せるために悪戦苦闘・・・って話なんだが、それが決して悪戦苦闘に見えないんだよな。しかもどうやら彼らが最初に絡んだ司祭を狙っているらしい事が分かったら「放っておくわけにもいかないな」とアッサリと瞬殺。とにかく主人公が無双というか、ほぼ全知全能に近いせいで盛り上がらない盛り上がらない。

 で、自分の配下のスライムの防具を作ってもらうことになった主人公(それにしても不定形のスライムの防具ってどうやって作るんだ?)。鍛冶屋のオッサンによると何やら障害があるようだが、まあ普通に考えて次回はドラゴン退治クエストになるんだろう。だけど大陸を滅ぼすというドラゴンをあっさりと抹殺してしまった無双の主人公様だからな。並のドラゴンなんて「うーん、ちょっと面倒だな」ぐらいの話で指先1つでダウンしてしまいそうな予感がある。とにかく戦闘の緊迫感も、戦闘における戦術も何もなく、単に圧倒的な実力で蹂躙していくだけの作品なので面白くない。同じ圧倒的な実力で蹂躙していくだけでもそこに痛快さがあれば良いんだが、この作品ってそれもないんだよな。

 

 

次話はこちら

anime.ksagi.work

前話はこちら

anime.ksagi.work