メノウの敵が登場して、とりあえずの話の終着点は見えたが・・・
アカリを殺そうとして失敗したメノウは、旅費の調達のためにリベールの神官のシシリアの元を訪れるが、旅費の提供の代わりに仕事を依頼される。それは町で出回っている魔薬の調査(麻薬よりももっとヤバい悪魔絡みの薬)。まあメノウ本人が言っているように「毎度のこと」のようです。そう言えばオーウェルにも何だかんだで調査を依頼されたな。結局それが罠だったが。
で、その魔薬の背後には、フレアに母を殺されてフレアの弟子であるメノウを仇として命を狙っているマノンの存在があったと。どうやら彼女は魔薬の元締めであり、さらにはテロリスト団体「フォース」の頭領でもあったという模様。ちなみにスターウォーズのフォースは力のforceだったが、こっちのフォースは第四のforthの模様。こうして考えると日本語って音声の点では雑というかバリエーションが少ない言語だな。やはり多民族が多国語でやりとりするのを無理矢理に表音文字で伝えようとしたヨーロッパとは文化背景が違うわ。
と、例によっていきなり話がそれてしまったが、とりあえず当面の話の目標は見えてきたし、話数から考えるとこの事件が解決したところで12話で途中終了となりそうな模様。どっちにしろ、まだ原作が継続中のこの作品が完結するわけがないので、この辺りで途中終了するのは分かるが(分かりはするが、こういう中途半端な作品の作り方に納得できているわけではない)、いささか気になる点も。
アカリの存在が極めて不自然なんだよな
やっぱり何と言っても、アカリの描き方だな。結局はメノウの目的はアカリを殺す方法を見つけることであり、アカリ自身の目的はメノウを生かすことで、そのためにははメノウに殺されることを目的に含んでいる。ただメノウがアカリに惹かれていくことで、そのことに躊躇いを感じるようになる・・・そこまでは良いんだが。
ハッキリ言ってアカリが異常にウザすぎて、全く魅力的に見えないんだよな。元々アカリがメノウに執着する理由も不明確だが、あまりにメノウに対する距離感がおかしすぎて鬱陶しいことこの上ない。さすがにここまでベタベタされたら、メノウも普通はアカリに惹かれるよりも鬱陶しくなってさっさと始末したいと心の底から思うことになるのがオチではって気がするんだが。正直なところ見ている私自身が、あまりにアカリの行動がウザすぎてこの作品を見続けるのがキツくなってきている。
この辺りのアカリとメノウの関係に、何かどんでん返しを含んでいるんだとしても、アニメはまずそこまで話が行かないだろうし、そもそもそこまで考えていない可能性も大。そうなったら結局はメノウは、はた迷惑なアカリに保護者として振り回されているってだけになってしまうんだよな。確かに女友達には異様にベタベタするヤツがたまにいるが、ここまでのはいささか異常だし、実際にここまで異常だと大抵は友達関係も破綻することになるのが通常。そうならないのなら、メノウの方にもアカリを殺さないといけないという使命以外に、何か本人が自覚していない理由が必要になるんだよな、今の描写だと。例えば前世での因縁とか。この作品はモモとメノウの関係性も何となくおかしいが、それが作者が意図して描いたものなら、その理由が必ず必要なんだが、そうでないなら作者自身がコミュ障という可能性がある。とにかく目下のところ、人間関係が重要な作品の割にはリアルな人間が描けていないと感じさせられるんだな。
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