白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

東京24区 第11話「アディティブ・カラー・ミクスチャー」第12話「青春24区」

どうしてこうなったとひたすら悲しさしかないグダグダなオチ

 あーあ、何でこうなっちゃったんかな・・・。グタグダじゃん。テンポの良い第1話はかなり期待させてくれて「もしかしたら今期No1かも」と思ってたのに、2話から急にテンポダウンの話はグダグダ。結局は伏線的なものやテーマ的なものは全部有耶無耶になってしまった。もう途中から世界の説明は延々と台詞でという激ダサパターンのオンパレード。しかも主人公はタダ動かされているだけで何をしたいのか意味不明。その挙げ句にラストになってオリジナルエヴァよろしく「おめでとう、おめでとう」で「これで前に進める」と言われてもな・・・。

   
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 そりゃシュウタは前に進めるだろうよ。アスミは失ったが、既に明らかにシュウタに好意を持っている良い娘が近くに控えてるんだから。だけどこれで良いのか? ところでカナエシステムの代わりに、俺たちが徹底的に話し合って決断するなんてことを言っていたが、それって単に普通の民主主義だから。

 秩序の維持と個人のプライバシーや自由の問題、さらに解決不能のトロッコ問題、またサイバードラッグなどテーマと言えそうなものは色々出てきたんだが、結局は全部放り出してしまってヘッポコホームドラマオチになってしまった。

 

 

落ちたところがヘボいホームドラマ

 そもそも黒幕自体がハッキリしないんだよな。序盤で黒幕っぽく登場していたあのヤクザな奴が「我々は単なるビジネスマンなんで」と黒幕から降りてしまった時点で思わず肩が落ちたが、その後で黒幕の座についた豪理が、結局は亡くなった妻を偲んでそのシステムの完成に意固地になっていたという碇ゲンドウばりの情けなさ。思わず「シンエヴァンゲリオンかい!」と叫びそうになった。そこまで行けばいっそコウキと人類の命運を賭けた親子げんか展開してもよかっんじゃって言いたくなる。アスミの心情を聞かされて号泣して悔い改めるって・・・。もうショボくてショボくて。

 いずれRGB再結成になるんだろうとは思っていたが、その経緯が殴り合いで友情確認するって・・・もうダサすぎて笑いが出たわ。思わず「昭和か!?」って昭和生まれの私が叫んでしまったぐらい。この時点でラストの予測は大体ついたが、それよりもさらに下回るヘッポコドラマだった。

 昨今はゲーム原作とかラノベ原作の原作販促ビデオってアニメが多いから、その中でオリジナルと言うことの期待もあったのだが、途中から話はグダグダになるは、再放送だの総集編だのと制作が怪しくなったと思ったら、案の定作画も怪しくなってくるし・・・。正直なところ、今季最大の肩透かしが本作だわ。竜頭蛇尾って言葉をそのまま作品にしてしまったな。ちなみにOPだけで力尽きた「羊頭狗肉」って言われた作品(ロードス島戦記-英雄騎士伝-)もかつてはあったから、それよりはマシなのかも知れないが。

 

 

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