白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

東京24区 第10話「仮面の告白」

制作が破綻寸前? 話がグチャグチャになってきた

 何か唐突に再放送があったり総集編が入ったりなど、放送が不安定になってきたな。制作スケジュールがかなり厳しいんだろうか。実際に作画もいささか怪しくなってきている感がある。

   
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 それに話の方もかなりグダグダになってきてるんだよな。ここのところ怒濤の説明台詞のオンパレード。ひねった世界設定を作品中で描ききることが出来なくなって、説明ばかりが増えてきた。今まで結構無駄に費やした話数も少なくないのに、ここに来ていきなり説明で進めてしまうって、どうも全体の構成設計が甘い。

 そしてそれと共に作品自体は急失速。一番最初の素早いテンポの小気味よい展開で進めていた作品とはもう別の作品と言うぐらい、回りくどくて説明臭い。能書きが多すぎて面白くない。しかも話の背景が明らかになってくるにつれて、意外に浅い話だったことも露呈してきている。

 

 

トータルでの落としどころも見えなければ、何を描きたかったのかも不明

 要は妻の香苗がヤク中の通り魔のような奴に殺されて、それに衝撃を受けた豪理が香苗システムを完成させるとすべての犯罪を抑止できると、娘の遺骸をシステムに組み込むという禁断の領域に手を染めた。そして無理矢理にシステムに組み込まれるようになったアスミの脳が部分的に自我に目覚めて、解決不能のトロッコ問題に突き当たった時にRGBに解決を依頼する通話を送っていたと。

 そしてゼロスは香苗のシステムが禁断の領域を含んでいることも知っていたし、このシステムの行き着く先が超管理社会になることも分かっていたから、それを阻止すべく裏で動いていたってことか。

 しかしこんなことをすべて突然に黒葛川から聞かされても、脳筋のシュウタが理解できるのか? はいそうですかと簡単に納得できる話でもないと思うのだが。とりあえずシュウタは自分らしくヒーローらしくすべてを救うという方向で解決を図ろうとしているが、そもそもアスミが悲鳴を上げているのは、あらゆる可能性を試してみてもどうしても犠牲が出るからのはずなんだが。

 ここに来ても相変わらずRGBの3人はまだかみ合ってなくてチームとしては動けていない状態だし、落としどころも全く見えない。全12話か13話の作品としたらぶち込みすぎなんだよな。だからそもそも何を描きたいのかがさっぱり分からない。目下のところ状況にキャラクターが振り回されているだけで何一つ全く描けていない。このまま行けば最後までグタグダで終わりそうな嫌な予感。

 

 

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