白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

白い砂のアクアトープ 第24話「白い砂のアクアトープ」

各人の成長を描いて綺麗に終わらせた

 綺麗に終わらせましたね。営業に残留することを決意したくくるは、ティンガーラウェディングを成功させただけでなく、新館に関する事項を取り仕切っている模様。ツンデレ副館長も内心ではくくるのことを認めたようでプランクトンから一階級昇進したようです。まったくこういうところは正真正銘の男ツンデレ。いかにも彼らしいわ。だけど実際のところは雅藍洞部長が言っているように「将来の館長候補」ってのはあり得る話になっている。恐らく館長も副館長もそれを念頭に置いてくくるを鍛えている模様。瑛士が妙な対抗心を燃やしていたようですが(笑)。

     
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 一方の風花は明らかに一回り成長して帰ってきましたね。2年経って帰国した時、微妙に大人っぽさが増しているのは、彼女が成長したことをさり気に表現していたんでしょう。こうしてくくるも風花もそれぞれ逞しく自分の道を歩き始めたと言うことで、彼女たちの成長ストーリーとして見事に成立した。

 そして空也はチーフになったんですか。薫が2年間抜けていたからその後任ってことなんでしょうね。まあキャリア的にも能力的にも十分でしたから。そうなったら「女は苦手」とか関わりたくないとか言っていられなくなったと。相変わらず常に精気低めだが(笑)。まあティンガーラの女性陣に悪い娘はいないから、空也の古傷を抉るようなのはいないし。もっとも夏凜姉さんが言っていたように、空也が年長になって「同年代の女の子」がいなくなってきたのかも。そして夏凜姉さんとの関係も相変わらず腐れ縁的に続いている模様。どうも空也の気持ちがハッキリしないが、夏凜姉さんの方は憎からず思っているのは間違いない。昔語りした時「あの頃は結構格好良かった」とハッキリ言っていたし、今でも何かと気遣っているようだから。それと空也の方も、何だかんだ言いながらも明らかに拒絶はしていないんだよな。

 

 

お約束通りのコテコテ王道展開がホッとする作品

 最終回と言うことでオールスターキャストが総出演しましたね。おじいにおばあなんて久しぶりだったわ。櫂の妹からその彼氏まで登場してましたね。こういう顔見せ好きだわ。まあ最終回には必要なお約束です。

 結局は2クールをかけて、前半は風花を中心に後半はくくるを中心にその成長を描いていったという作品になりました。登場人物は魅力的に描けているし、風花とくくるの精神的な葛藤や成長も丹念に描いていっているし、全く奇をてらったところのない正攻法の美しいストーリーとしてまとめ上げたという印象です。最近はこういう「しっかりとした」話がなかなかないから、ある意味でこういう作品の存在はホッとするところがある。こういうのが本来の「キャラアニメ」なんだよな。キャラクターの内面と成長を描いていくっていう。美少女がワラワラ出てきてキャピキャピするってのではなくて。

 

 

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