白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

86-エイティシックス- 第18話「本当は」第19話「いっそこのまま」

戦いの中で壊れかかっているシンをつなぎ止めるもの

 敵のレールガン兵器の発信源であるモルフォを打破するために特攻に向かうシン達。しかし破壊したと思ったモルフォは実は囮で、本体は別のところに移っていた、狙われていることに気付いて咄嗟に避難を指示するシン・・・という展開だが。どうも今まで単に物量戦で押してきているだけだと思われていたレギオン共が、明らかに策を弄するようになりました。向こうに取り込まれている人間がいるようですが、どうもレギオン自身が人間の思考を取り入れて指揮系統まで完備するようになった模様。こりゃいよいよ人類陣営の旗色が悪くなっている。

プライラムビデオもあるようです

 完全に作戦失敗なんだが、シンは仲間と共に逃亡するモルフォを追って敵の深部へ。しかし彼に密かにフレデリカが付いていっていた・・・相変わらず無茶する皇帝陛下だ。ただ明らかにシンに生きて帰ってくるという雰囲気がなかったから、彼女がこういう無茶な行動に出たのも良く分かる。戦いを続けるにつれてシンが完全に壊れつつあるから。確かにフレデリカの存在がギリギリのところでシンの正気をつなぎ止める鍵になるかもしれない。

 

 

周辺キャラも結構主張をしている

 シン達を送り届けるために華々しく登場したグレーテだが、もしかしてあのまま犠牲になるのかと思っていたら、どっこい生還してましたね。あの飛行機、地上数メートルの飛行能力しか無いと言っていましたが、それは最大限の荷物を輸送するためで、積み荷であるシン達のメカを放出したら、とりあえず飛行できる能力は持っていたと言うことでしょうか。どうもグレーテのパイロットとしてのスキルで逃走した模様です。なんかこういう辺りも話の調子が少し変わってきたような雰囲気があります。以前の調子だったらグレーテはシン達の援護のために特攻して終わりそうだったから。基本的に連邦は、完全に戦いの目的を見失ってレギオンを倒すよりも86を殲滅することが目的化していた共和国とは根本的に違うってことか。

 そして作戦の失敗に無理やりに作戦の続行を主張する軍の連中に対して、「人道に悖る方法しか手がないというなら、このまま僕の理想と心中してもらう」と言いきる暫定大統領のエルンスト。かなり狂気を滲ませている台詞でありますが、信念の人というか、信念に殉じる人としての凄みを感じさせるシーンです。彼は理想主義者ではあるが、けっして甘々の理想主義者でなく、そのためには命を懸ける覚悟もしているということがよく伝わってくる。本当の意味での政治家だな、彼は。

 

 

ドラマは盛り上がってるのだが、別の心配が

 モルフォにはフレデリカの側近だったキリヤが取り込まれているようだが、彼はそもそもシンとは同じ一族のようですね。それが絡んでいるのかどうかは分からないが、どうもシンと奇妙な接続というか、共鳴があるようですね。その共鳴の影響もあってシンが段々とぶっ壊れていっている。取り込まれたキリヤ自身も何か葛藤を抱えている雰囲気もあるし、その辺りのドラマが次回当たりに炸裂するのか?

 それはともかくとして、次回は再来週ですか。何かこの作品、最近は完全に隔週になっているな。制作状況が思わしくないんだろうか。作画崩壊とかしなかったら良いけど。この作品の場合は、作画崩壊したら確実に作品としての命脈が尽きるから。まあ作画崩壊して続けるぐらいなら途中打ち切りの方があるだろう。どうせ原作はまだ続いていて終わってないみたいだし。

 

 

次話はこちら

anime.ksagi.work

前話はこちら

anime.ksagi.work