白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

サクガン 第7話「ON THE ROAD」第8話「MEMORIES&REGRETS」

与太話の第7話とシビアな第8話が対称的

 こりゃまた、第7話と第8話で対称的な話が来たな。もっとも両方を通して成り行きで同行するようになったあの一行が、本当の意味での仲間になっていく過程を描いていることになるが。

     
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 第7話の方は、面々が怪しい花のせいでレロレロになってしまう話。途中からガガンパーとザクレットゥが同じ話を繰り返している辺りが「?!」と思わせる仕掛けになっている。メメンプーは体質に合わなかったのか、途中からあの花を遠ざけていたので、結果として1人だけ素面でいられたと。

 そこからさらに畳みかけるようにもう一展開持ってくると言うしつこさが上手いです。それにしても○○もどきの多い世界だな。植物までもかなりインチキ臭いことになっている世の中なんでしょう。

 それにしても最初から、ここが地球の未来の姿なのか、それとも全く無関係な異世界なのかが全く語られていないんですが、その辺りの歴史が登場するのがこの作品のクライマックスになるんでしょうかね。そこにメメンプーが見たガガンパーの最期というビジョンも重なっている。

 

 

第8話はガガンパーとザクレットゥの過去が交錯

 そして与太話だった第7話と対称的に、第8話はガガンパーとザクレットゥの重たい過去の話です。ザクレットゥはガガンパーが兄を見捨てたと恨んでいたようで、ガガンパーも実際に彼を見捨てる形になってしまった後悔が強いから、あえて言い訳はしなかったような感じですね。だけどあれを見ていると、ガガンパーが彼を見捨てたと言うよりも、一旦分かれてから引き返してきたら、怪獣にやられた相棒をそこで見つけたというような雰囲気ですね。それとガガンパーは最初は「クリスタルシティ」と言っていたのが、ザクレットゥの記憶では「コアシティ」に変わってました。その辺りの記憶違いにもどういう意味があるのかという辺りも今後の展開に絡むんでしょうか。

 描いていると言えば、やはりガガンパーとメメンプーのつながりの深さも描いてました。何だかんだとクールを装っているメメンプーですが、やはり父親であるガガンパーのことは気にかけているし、ガガンパーの方も娘のことは心配している。しかしどちらも素直になれないのがこの親子の屈折したところ。完全に雨降って地固まるの展開になってましたが。

 

 

こうして仲間になっていっている一行だが、旅の終着はどうなるか

 ザクレットゥのガガンパーへの恨みは結局は有耶無耶になってしまった感がありますが、ザクレットゥも自分の恨みが八つ当たり的なものであることは自覚してたんでしょうね。それでいてやはりガガンパーに恨みをぶつけずにはいられなかったと。とにかくガガンパーという男は決定的にデリカシーのない奴ですから。それと確かに困難からは逃げるというところがある。それしてもガガンパーはザックのことは覚えていたはずなのに、男だと完全に信じ込んでいたから、ザクレットゥを見た時に結びつかなかったんだろうな。この辺りも彼が抜けているところ。一方のザクレットゥはずっと本音を抑えつつ同行していたことになる。それがメメンプー相手のガガンパーのグダグダな無責任に見える態度が彼女に業を煮やさせる切っ掛けになったか。

 ところで何となく旅に出ている一行ですが、実際には旅の目的があるのはメメンプーだけなんですよね。しかもその目的も「夢で見るあの場所を訪れたい」という漠然としたもの。それも今までは憧れの地っぽかったのが、実はかなり危険な場所かもしれないという話になってきた。結構転機を迎えているな、この作品。

 

 

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