戦闘の合間の束の間の休息
今回は閑話休題的なニュアンスのあるエピソードだな。D2との戦闘シーンは全くなかったし。
それにしても運命の成長ぶりには驚いた。タクトに冗談を返すだけでもかなりだが、それどころかタクトにかなり皮肉を返していた。あの老婦人とのやりとりなんてかなり人間の感情を理解してきているのが分かる。そうやってムジカートも人間の感情を身につけていくわけか。他のムジカートは運命よりも感情がもっとあったが、やはり運命はそこのところがまだ未熟だったわけか。今まで全く無表情だったのが、表情っぽい反応も出て来始めているようだし。
さり気に各人のキャラを深めているのが上手い
そしてアンナはやっぱり基本的に世話焼きだという性分がよく表れている。無視しても良いようなところでどうしても見捨てられない。結局はそれでタクトとも関わり合いになってしまっているようだし。ピアノ馬鹿で音楽以外のことはまるで駄目のタクトと、人間としての常識を持っていない運命の保護者的位置づけになってしまって、一人で苦労を背負っている印象。
そしてタクトは父の思い出と出会う。音楽ファンの集いに密かに潜入という雰囲気です。それにしても運命が言っていたように、本当にタクトってピアノには鼻が利くな。いつもピアノあるところには必ず現れる印象。ところで「アサヒナ」と名乗っていますが、公式HP見て初めて知りましたが「朝雛」なんですね。普通はこの音でこの字はないわな。私は「朝比奈」だと思ってました。だけど朝比奈で指揮者だったらあの人がもろに浮かんでしまうからマズかったか。とにかく「この物語はフィクションであり、実在の人物及び団体とは一切関わりはありません」ですから。
さりげない話でしたが、結構3人の内面を濃密に描いておりました。そしてまだ音楽のことを捨てていない人々もいるということを現していて心温まる内容。やはりキャラクターを深めるにはこういう一編も必要。
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