予定通りの綺麗な結論が付きました
最後は予定調和の綺麗な形にまとめたか。アーカイブによる人類絶滅計画を阻止するべく、ヴィヴィは自らの意志で歌うことを選ぶ。ただしアーカイブを停止することはヴィヴィ自体の停止をも意味している。結局はやっぱりヴィヴィこそが世界の鍵を握ることになり、それは結果としては自身の存在を否定することにもなったということ。
トアクはヴィヴイの歌をアーカイブに広げるためにアーカイブを制圧に向かうと。アーカイブの出方は既に分かっている上に、トアクの方もヴィヴィが早期介入したことで戦力が壊滅していないから先の戦いよりは勝算があったということか。
ヴィヴィの歌に重ねて戦闘シーンがあると言う構成が、超時空要塞マクロスを連想させます。あれのクライマックスもリン・ミンメイの歌に重ねて戦艦が突撃していくという展開でした。まあ構成として美しく見せるには最適のやり方で、この作品の場合もそれは決まっていたようです。
もう既にここまででストーリーは決まっていたようなものですから、サクッとあっさりと片付けたという印象ですね。最後はプロモビデオのようだった。結局最終的にヴィヴィが「心を込めて歌う」というのは自分の記憶と関係し、それはまさに自分の心であるという結論に至ったわけだが、それはごもっともというところではある。
壮大な時間の旅のようなこの作品として、なかなか綺麗な結論で良かったのでは。まああまりにあっさりと決着が付くことに肩透かしの感もなきにしもあらずですが、本当に話は既にここまでで決まってましたから。予想通り、やや哀しげでいささか乾いた印象のラストになりました。
ああ、終わったんだなというのが一番の感想ですね。トータルとしてはまずまずの作品だったと思いますよ。今期の作品の中では上位に入るでしょう。
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