とりあえず大団円にしているが・・・
なんか唐突に大団円って感じで終わらせちゃったけど、結局のところは本筋は全く動いてないんですよね。何か寄り道エピソードで話数を割いている内に本筋がどっかに飛んじまったって印象。
それにここのところ顕著だった主人公の矮小化が著しく進んだな。結局はオリバー達はオフィーリアを牽制するのが精一杯で、決着をつけたのはゴッドフレイと同行していたカルロスか。結局は彼が身を捨ててオフィーリアを押さえたというか、最初からその時のために存在していたような人物だったってことか。カストラートって言っていたけど、あれって昔のヨーロッパであったボーイソプラノを守るために去勢された男性歌手のことだな。さすがに今時はあまりに非人道的なのでやらないが、昔は教会周辺で普通にあったし、有名作曲家のオペラなんかでもカストラートが割り振られている演目は普通にある。今はそれらはメゾソプラノ歌手が演じるので、カストラートの役のことは俗に「ズボン役」などとも言う。
などと話が逸れて、求められてもいないオペラ常識の披露になってしまいました。もっともこんな話、オペラを知らない人なら興味ないし、知ってる人なら常識なので改めてしったかされるまでもないですね・・・すみません、蘊蓄ジジイで。
結局はグダグダイメージが拭えず
ところでやっぱりこの数話はグダグダって印象が強かったですね。単に話が回り道しているだけで、主人公達が成長しているってわけでも、世界観に斬り込んでいるってわけでもないから。ただただ不幸なオフィーリアの生い立ちについて紹介しているだけで。しかしそのオフィーリアがそもそも主人公達とほとんど関わりのなかったキャラだけに。あんまりここで思い入れタップリで語られてもってところ。
だから結構感動的なエピソードにしているはずなのに、感動しないんですよね。何か表層でスベって行ってしまって。また無駄にゾロゾロと出てきたキャラも多いし。何かオリバーの姉と兄もウロチョロしていたみたいだけど何の役にも立ってないし、ステイシーまで参戦したけど、これも何のために出てきたのか分からない感じ。
結局は終わってみたら今ひとつ盛上がらないグダグダ作品でした。作品として印象に残るのは、リバーシだのカストラートだの、オフィーリアの子宮が云々だの、別にエロ作品でもないのに性関係の用語や扱いがやたらに多かったことだけ。これがこの作品の独自の世界観かもしれないが、「だからどうなんだ?」ってのが本音だしな。モヤモヤしていたもの(ナナオの破綻した性格とかも含めて)も結局は未解決のままだし。そしてよく分からない15話という話数。一期12話に収まりきらずに伸びたのか、二期24話が続かずに打ち切られたのか。何となく続きもあるという含みは持たせているが、このグダグダで続きを作っても私はついて行けんな。正直なところそろそろ切るかと思っていたら、こっちが切る前に向こうが勝手に切ってくれたという印象。
前話はこちら