白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2023年夏アニメ 水曜日編2

おかしな転生 第2話「パティシエと領地防衛戦」

 前回に話に出ていた盗賊団がいよいよ領地に迫ってきて、モルテールン城では領民たちを動員しての迎撃態勢を準備。完全に「七人の侍」の状況になってきています。ペイスの親父のカセロールはかなり有能な上に剣の腕も立つ人物のようです。往々にしてこういう転生無双主人公の親父と言えば、優しいだけで他に対して取り柄のないような親父がお約束ですが、この作品の場合は違うな。はっきり言って親父の方を主人公にして、転生要素のない普通のファンタジーが作れそう。

   
原作自体は結構続いているようだが・・・

 一方のペイスは転生して魔力はかなり高そうであるが、この世界の魔法ってのは結構やれることに限りが有るようだし、無双ってほどの能力でもないって設定か。前職もパティシエなんで製菓以外には意外と特殊能力を持っとらん。こうして考えると、この主人公の転生設定ってそもそも必要だったんだろうか? 披露する前世の知識もお菓子絡みばっかりだし。これだったら普通に領主の息子に菓子に異様に興味を示す息子が生まれたという話でも問題なかったような・・・。多分転生設定がないと、この手の話は書けないという思い込みだろうな。

 

 

 結局はカセロールとシイツの勇敢かつ的確な奇襲で、盗賊団はまんまと策に嵌められたと。あの連中、ただの盗賊団と言うよりもどこぞの傭兵崩れの雰囲気だったが、思いの外脳筋ばかりだったようだ(さすがに頭は少しはオツムがあったようだが)。しかし見れば見るほど設定がまんま「七人の侍」だな。いっそのこと菊千代様を出して欲しかったぐらい。

 ここで発動した主人公の固有魔術が、誰かの感覚を他の人間にコピーするって奴か。戦闘には使いにくいが、多分パテシエとしては誰かが感じている味を他に伝達するってことに使うんだろうなということが想像つく。

 それにしてもいきなり主人公危機一髪って話のはずなんだが、驚くほどに緊迫感は皆無だし、盛り上がりに欠けるよな。まあ転生無双ものって主人公が無双すぎるせいで、得てして話に緊迫感がなくなるが、この主人公はそれほど無双でもないのにそれでも緊迫感皆無か。やっぱりこういう辺りがこのジャンルの作品が基本的にレベルが低すぎることの反映だな。この作品ももうちょっと付き合ったら落ちるかな。

 

 

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