白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2023年冬アニメ 金曜日編

スパイ教室 第1話「花園」

 今流行のスパイものを美少女ワラワラでやろうって話でしょうか。まあいかにもですが、こんなキャピキャピした連中でスパイって言われてもな・・・。それを率いるイケメン教官は世界一のスパイだが、教官としての指導法が分からない。天才故に言葉が感覚的すぎて常人には理解できないっていういわゆる「長島」タイプってことか。で、仕方ないのでドタバタの挙げ句に「俺を倒してみろ」。ここから教官と彼女たちの騙し合いになるわけか。こういうのもこれまた今流行のパターンだわな。

     
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 一昔前なら、彼女たちの職業は殺し屋になるのが定番でしたが、あえてスパイにしているのはいかにも今の流行を気にしたんだろうけど、ザッとみたところ掃いて捨てるぐらい無数にあるその手の作品との区別が不可能って言うのが本音です。それとヒロインが7人ってのは、声優ユニット組んで曲売り出すには向いている人数(最近はこういうユニットもとにかく人数が増える傾向にある)だが、作品として描くとしたら多すぎるんだよな。私は以前から、物語の主人公として対等な立場で描くなら2人が限界(無理矢理3人まで拡張できなくもないが、そうすると3人目は必然的に他の2人よりも一段薄くなる)、誰か中心の1人を立てた場合でも5人が限界ってのを唱えてるんですよね。そういう点で考えると、本作は明らかに中心の1人を立ててるが、それでも7人ってのは多すぎる。ましてや多分12話だとしたら、全員の描写が薄くなるか、7人の内の3人ぐらいは存在が空気になってしまうかのどちらかになるのがオチ。

 恐らく見所としてはスパイ候補生達と教官との駆け引きになるんだろうけど、今回を見ている限りではそれも結構望み薄な気がするな。最終手段は単純にヒロイン達のキャピキャピした日常を描くって手だが、それだったらまさに有象無象の作品群の1つに収まってしまって、独自性皆無になる。

 なんにせよ、この作品については早ければ次回、遅くとも後数回で見極めがつきそうだな。

 

 

REVENGER 第1話「Once Upon a Time in Nagasaki」

 リベンジャー、要するに復讐者ですが、それに利便屋と言う言葉もかけていましたね。要は雑多な恨み晴らしますという、なんてことない「仕事人」のアニメ化です。そういう点では非常に古いタイプの作品ですね。それを外面を新しく今風にしたということか。

     
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 こういう作品は人間ドラマをどれだけ描けるかが勝負になるのですが、1話完結パターンでやるとしたら、尺の関係で話が浅くなりがちなんですよね。どうしても1話30分のアニメは1話60分のドラマに比べるとそういう点で不利。今回なんて第1話ということで登場人物の紹介も兼ねていたから、余計に話が浅い。本来ならあの黒幕が分かるところまでもう少し話をもつらせるのだが、それがなくあっさりと黒幕が判明していてさっさと始末になったから。

 で、仕事人だけで殺害テクニックが売りの一つになるのだが、花札手裏剣使う奴に凧を使う中条きよしに金箔で窒息させる奴か。ちなみにあの凧使い。あれだと首がポトンと落ちても良さそうなものだが、そこは自主規制だろうか? 首の頸動脈ぶった切っての血まみれまでで止めてたな。で、今回の主人公だった薩摩藩士も要はあいつらの仲間に入るんだろうな。あれは剣術でオーソドックスに相手を倒すってパターンか。

 時代設定が幕末っぽいから、最終的には何か日本全体を揺るがすような大陰謀につながって、その中で仕事人達がどうするかという話がクライマックスとなって12話完ってとこかな。毎度毎度世間の細かい恨み晴らすだけの話だったら展開がショボくなっていくから。

 

 

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