白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

異世界薬局 第7話「影のない少年と異端審問官」

事件はあっさりと解決・・・なんだかな

 事件が発生したと思えば、予想を超えてアッサリと決着。やっぱりこの主人公、戦う気は全くなくても戦ったら無双です。しかも最後には「ひかえぃ、ひかえぃ、こちらにおわすお方をどなたと心得る! 恐れ多くもあの薬神様の化身なるぞ! 頭が高い! ひかえおろう!」「ははぁ」の世界。何か勝手に異端認定して攻撃した挙げ句に、勝手に神認定して平伏。何なんだろう、この茶番。しかも当時としては瀕死の負傷を神の奇跡で治療してもらって突然にシンパに転向。

   
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 で、以前にこの作品の主人公が薬学者って立場をはみ出しているって言ったんだが、今回は大っぴらに医者の領域に踏み込みましたね。しかし研究室で製剤の研究をしていた薬学者が外科手術ってのは無理ありすぎ(何か主人公がぶつくさと言い訳をしてましたが)。まあ本当に薬学の範囲だけにとどめていると制約が強すぎるので、いずれはそうなりそうな予感はしてたが。しかし開放骨折の手術なんて、消毒と麻酔の知識があれば出来るってもんじゃなかろう。麻酔薬のことは分かっていても、脊椎麻酔なんて経験もしてなかったら適切な投与量も分からないのが普通、さらに手術となると人体に対する解剖学的な知識は不可欠。どう考えてもその辺りは主人公の専門外なんだが、まあそこはご都合主義に薬神様の奇跡ってことで・・・。

 

 

にしても恐ろしいほどに順風満帆な世界だな

 前回に馬車を突っ込ませるという嫌がらせは、こいつらが主人公をおびき出すための根回しかと思っていたが、それは別件だった模様。まあ主人公は呼び出し受けて行ったんだから、確かにあの馬車は関係ないと言えば関係ないな。普通に考えたら薬剤師のギルドか。以前に張っていた伏線がようやく回収か? しかし今の主人公、本人が無双なだけでなくて、配下に危ない暗殺者集団まで抱えてしまったから(主人公が一声かけたらジハードする危ない連中です)、変にケンカ売ったら物理的にも社会的にも抹殺できるんだが。

 で、主人公は新しいギルドを作ることを決めたと。だけど町の薬局はギルドの圧力で加入しない。そんな時に主人公の薬が病気の娘を助けて、その親父の薬局が新ギルドに加盟、するとそこに卸した薬が飛ぶように売れて営業成績は上がりまくり、それを見た他の薬局も加盟を申し込んでくるって流れか。

 それにしても恐ろしいほどに物事が上手く行きすぎて波風のない世界だな。流石にいささか退屈だわ。無理矢理に事件を作れば良いってもんでもないけど。

 

 

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